検索窓
今日:18 hit、昨日:23 hit、合計:61,863 hit

#100 ページ50

鋭い母の突っ込みに、思わず反応して動きが止まると
母はより一層嬉しそうに微笑み私を見上げる

母「そう…最近 何だか楽しそうに学校に行くなと思っていたから、もしかしたらとは思っていたけど

どんな人なのか聞いてもいいかしら?」

母は私が話しやすい様に気を使ってくれたのか、すっと視線を自分の手元に戻しながら聞いてきた

A「うーん…初めて会って話した時は、私とはタイプの違う何だか賑やかな人だなって言うのが第一印象で

でも話していく内に、ちゃんと相手の心の声を聞いてくれる優しい所や誰も見てない所で努力してるんだなって事を知って…

怒ったり笑ったり拗ねたり…たまに凄く子供っぽい所もあったり

私にいろんな顔を見せてくれて、私にもいろんな感情を湧かせてくれる人かな」

母にそう話しながら、私の頭の中では今まで見たいろんな場面の先生の顔が浮かんでいた
涙を浮かべるほど大笑いした顔や、頬を膨らませて怒った顔…優しく微笑んで私の頭を撫でてくれる時の顔…

どれも取り零すことなく、全部全部…覚えていたいと思わせてくれる

母「ふふ…Aのそんな顔、初めて見たわ…」

A「え…どんな顔?」

母「今までに無いくらいに優しくて、愛おしさが溢れてる顔

お母さんもいつか会ってお話してみたいわ、その人と」

そう言った母の声は、凄く嬉しそうだけど…少しだけ涙声にも聞こえて
それを感じた瞬間に、私まで喉の奥がぎゅっと苦しくなった


母「はい、出来たわよ」

A「ありがとう」

着付けもヘアーセットも終わり、時計を見ると既に17時を回っていた
家から集合場所までは10分くらいだけど、慣れない下駄だしそろそろ出た方がいいかな

A「じゃあ行ってきます」

母「行ってらっしゃい」

母に手を振り、ゆっくりと目的地に向かって歩き出す

空はまだ少し明るくて、青色とオレンジ色が混ざり合い 月と夕日の両方が顔を覗かせていた

少し乾いた様な下駄独特の足音を響かせながら足を進めると、予定より少しだけ早めに到着した

来る道中、会場に近づくにつれてちらほらと人影が増えたていったけど
会場内は既にかなりの人で賑わっていて、お祭り独特の雰囲気に思わず胸が踊る

…先生、今何してるのかな

私の横を擦れ違う人やお祭りを楽しむ人の中には、恋人同士らしき人達も多く居て何だか羨ましくなる

先生にこの浴衣姿を見せたら、なんて言ってくれたんだろう…なんて考えながら皆の到着を待った

この小説の続きへ→←#99



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (35 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
95人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , キメツ学園 , 宇髄天元   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

momoko19960430(プロフ) - お酒さん» 誤字脱字が気になったので一部手直ししましたー! (2021年6月14日 13時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
お酒 - 2021/06/13、めちゃくちゃ投稿しましたね!!暇だったんですか?? (2021年6月13日 23時) (レス) id: 48240712ac (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:P | 作成日時:2021年1月20日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。