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天元side
母「……宇髄先生、改めて…あの子の事ありがとうございます」
Aの姿が見えなくなると、俺に向き再度頭を下げるので慌ててしまう
天元「俺は…自分が正しいと思う方法でしか、彼女を後押しする事が出来ませんでしたが
本当は、もっと…傷付けなくてもいい方法があったのかもしれません…」
結果的にAは自分の気持ちと向き合って、第一志望を見つめ直す事が出来たと思う
けど、その為にAを突き放し…一瞬だとしても独りにした
Aに涙を流させた……
あの頃のAを、この人はどんな想いで見ていたのか
天元「…そう思うと…こんな風にお礼を、言って貰える立場じゃ…ないんじゃないかって…」グッ
母「……
天元「…っ」
あの日……それは あの春休みの日の事
出かけた帰り道に、助手席で眠ってしまったAを起こそうかと悩んでいた時に
外に出かけてた帰りのAの母親と遭遇した
−−−−
母「運んで下さってありがとう」
天元「いえ…」
Aが眠ってしまったと話すと、迷惑でなければ部屋まで運んで欲しいと頼まれて
勝手に入ってもいいものかと躊躇ったが、Aを抱えて 案内されるまま部屋に運んだ
Aは全く起きる気配も無く、ベッドに寝かせると
変わらずすやすやと寝息を立てていた
母「この子、今日のお出掛け凄く楽しみにしていたから張り切り過ぎて疲れちゃったのね
最近 難しい顔をしてる事が多いから、息抜きに連れ出してくれたんでしょう?」
天元「…!お見通しでしたか…」
母「いつもAから、宇髄先生のお話を伺ってましたから…多分そうじゃないかなと」
天元「今 俺に出来る事は、これくらいで…情けないですが」
母「そんな事ないわ…傍に居てくれるだけで、これ以上無い程Aの支えになってくれてると思うの
ずっとあの子を見てきた私が保証するわ」ニコッ
そう言って微笑む顔は、流石 親子と言う程 Aの笑顔によく似ていた
母「……前に本人にも言った事があるんだけど…この子、姉弟の中でも一番手の掛からない子で
好奇心旺盛で天真爛漫な姉と、元気いっぱいでやんちゃ盛りな弟達に挟まれて
いつの間にか自分の気持ちを表に出す事を躊躇うようになってしまったの
でも…この子にはこの子なりのやり方があって、この子なりの正義がある…
……進路についても、譲れない何かがあるのよね…」
天元「…!」
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momoko19960430(プロフ) - arieruさん» arieruさん、ありがとうございます!楽しんで頂けて良かったです!実は昨日の夜から、ひっそりとスピンオフ作品を更新し始めました…🙌🏻のんびり更新にはなってしまうかもしれませんが、良ければ番外編更新までの間、良ければそちらもご覧下さい🤗 (2021年9月27日 9時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
arieru(プロフ) - はじめまして😊とても素敵なそしてキュンする物語ありがとうございました‼︎番外編お待ちしております😍楽しみにしてます‼︎完結おめでとうございました👏 (2021年9月27日 7時) (レス) @page50 id: 5936b09eb7 (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - Momoさん» Momoさん、コメントありがとうございます!毎日のささやかな楽しみになれてた事、凄く光栄です😭無事に完結出来たのも、読んで下さる皆様のおかげです!近日中にスピンオフも公開したいと思ってますので、宜しければお時間ある時ご覧下さい!よろしくお願いします! (2021年9月25日 19時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - ひなたさん» ひなたさん、コメントありがとうございます!徹夜してまで読んで頂けて嬉しいです😳✨近日中にスピンオフを描きたいな〜と思っているので、良かったらまたお時間ある時ご覧下さい!今後も楽しんで頂けるように頑張ります♪ (2021年9月25日 19時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
Momo - つい最近このお話を見かけてすごくハマりました!いつも更新されるのを楽しみに生活してました笑たくさん感動しました。 完結おめでとうございます! (2021年9月25日 14時) (レス) id: 3211ebc7bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:P | 作成日時:2021年9月8日 0時