君と描く物語１０

＃４５６ ページ6

ﾎﾟｷﾎﾟｷｯ

天元もうすぐ家の前に着くから

先生からのメッセージを受け取り、私は準備してた荷物を手に部屋から出る

母｢あら、お迎え来たの？｣

A｢もうすぐ着くって連絡があったから、もう出て待ってようかと思って｣

母｢そうなのね。気を付けて行ってらっしゃい。宇髄先生によろしく伝えてね｣

A｢わかった。行ってきまーす｣……ｶﾞﾁｬｯ

玄関を出ても、さすがに今の今では先生が到着した様子は無くて
玄関先で家の塀にも垂れながら先生を待つ

三者面談から間もなく、春休みを迎えた
そして今日は先生と約束してたテーマパークデートの日

交通機関を使うより車で向かった方が安全だし楽だろうという先生の提案で、今日は家まで車で迎えに来てくれる事になった

先生と外デートってだけで充分気持ちが高まっている中で、先生が運転してくれる助手席に座れるなんて…

A｢私、挙動不審にならずにいられるかな…っ｣

まだ来ぬ内から既に鼓動は早まっていて、落ち着く為に深呼吸をする

すると…


天元｢A｣

A｢…！おはようございます…///｣

声が聞こえた方へ振り向くと、アンティーク車から降りてくる先生が見てた

私も知ってるそのメーカーの車は、コンパクトながら少し熟れ感のある
宇髄先生に良く似合うカーキと白色のツートン車だった

天元｢おはよう。んじゃ早速行くか｣

A｢は…はい…っ｣

そう言うと先生はスっと助手席側に回ってドアを開けてスマートにエスコートしてくれる

天元｢どうぞ｣

A｢…ありがとうございます///｣

ﾊﾞﾀﾝｯ

天元｢シートベルトいいか？じゃあ出すぞ｣

A｢よろしくお願いします…！｣

暫く助手席から先生の運転を見ていて分かった事…

運転未経験の私でも分かるくらい先生は安全運転で、車内は音楽などは掛かっておらず…でも心地よくて

天元｢……ん？どうかしたか？｣ﾁﾗｯ

A｢い…っ…いえ！///｣ﾄﾞｷｯ

日差し対策のサングラス姿が爆発的に良過ぎるって事………っ///

心臓に悪い…！先生は自分がどれだけイケメンなのか分かってるんですか！？分かってやってるなら、それはもう罪です！！無自覚でも罪ですが…っ

心の中で叫びながら、実際は口を真一文字にして無言で その高揚感を必死に抑える

駄目だ…落ち着かなきゃ…
私ばっかり舞い上がって先生に引かれでもしたら立ち直れない

私も先生みたいにスマートにデートを乗り切らなきゃ！

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