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天元side
カチカチカチカチ…
静かな昼休み中の職員室に鳴り響くのは、俺のノートパソコンのタイピング音
杏寿郎「…宇髄はどうかしたのか?何故あんなに腹を立てながら黙々とパソコン作業をしているのだ」
実弥「理由は知らねえけど、こいつ朝一からあんな感じで殺気立ってたぞォ」
小芭内「どうせくだらない理由だろ。放っておけば、その内戻るんじゃないか」
杏寿郎「しかし、ただならぬ負のオーラが漂っているぞ?」
実弥「触らぬ神になんとやらだァ。伊黒の言う通り放っておけェ」
おいお前ら、全部聞こえてんぞ…って普段の俺なら絡み返してるだろうけど、今はそれ所じゃない
俺は今朝見てしまった…
ホームルーム前、いつもの様に教室に向かっていた時
珍しく朝一番の廊下でAの姿を見つけて、声をかけようと思ったら…
炭治郎「あ、A!よかった、会えて」
A「竈門くん、どうしたの?」
炭治郎「昨日、俺の部屋にハンカチ忘れて行っただろう?」
A「あ!本当だ。全然気付かなかった、ありがとう」
炭治郎「どういたしまして。こちらこそ、昨日はありがとう!来てくれて嬉しかったよ」
A「お母さんにもよろしく伝えといてね」
炭治郎「あぁ!それじゃ」
あの会話…あれは確実に炭治郎宅に行っている…!そして親とも面識を持っていて、しかも炭治郎の自室にも入ったって事だろう
いつの間にそんな親密な仲になったんだ、あの二人
二人で…二人きりで一体何を…?
ナニ…を?
_A『竈門くん私…竈門くんの事』
_炭治郎『A…嬉しいよ。実は俺も…』
バキッ!
天元「…ふざけんなよ?」ブチッ
勝手に妄想を膨らませて勝手にキレて、いつの間にか手に持っていたボールペンを一本真っ二つに折り曲げてしまっていた
杏寿郎「よもや…そこまで心を乱すなんて珍しいな。本当に一体何があったんだ?」
痺れを切らした煉獄が、俺を心配して声をかけてくれる
小芭内「宇髄の落ち着きのなさはいつもの事だろう。まあ、何かあったなら話を聞いてやらんでもないが」
天元「心配してくれてんだか貶してんだかどっちなんだよ」
実弥「どう考えても後者だろォ」
杏寿郎「ははは、相変わらず仲がいいな!」
天元「どう見たらそうなんだよ…」
杏寿郎「何はともあれ、本当に何かあったならいつでも話を聞くからな」
天元「…サンキュ」
話を聞く、か…
悩んでる理由話したら、こいつら全員なんて言うかと思うと…
言えねえよなー…
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作者名:P | 作成日時:2021年1月6日 2時