優秀な５年生は少し変わってる【忍たま】

番外編【5月1日 5いの日です】third ページ10

霧島Aside









食堂から出て、部屋へ足を進める。

授業も無く、任務も無く、手伝いも無く、委員会も無い。

珍しく暇な時間だ。

こんな時間こそ、部屋で寝る！


2つの委員会のせいで寝られる事の方が珍しくなりかけている気がする。

危ない危ない、まともな生活に戻らねば。







タカ丸「Aちゃん！」

『タカ丸さん、どうかしたんですか？そんなに大声出して』

タカ丸「さっき、兵助君に会ったんだけど…」


兵助？

勘右衛門か⁉

あいつ、やっぱりなんかしやがったな。

何かするとは思ってたけど…。

……いや、さっきもおばちゃんに変な宣言してたな。



『えと、兵助がどうかしましたか？』

タカ丸「兵助君、疲れてると思うんだ。休ませてあげて」

『へ』

勘右衛門が？



無い無い。

七松先輩がいるから、大きな声では言えないけど、あいつ結構元気だぞ。

うん、体力あるし。


『兵助が疲れてるなんて。…大丈夫ですよ。豆腐をみれば、兵助も元気に』

タカ丸「でもでも、さっきあった兵助君、兵助君っぽくなくて」

『あー、三郎が悪戯でもしたんでしょう。気にしなくても』

タカ丸「いや、でも、変装っぽくなくて」




タカ丸さんって、6年生と同い年だけど、実戦経験は1年生より少ないんじゃなかったっけ？

なんでわかるんだよ、凄いな、おい。


タカ丸「強いて言えば、鉢屋君より尾浜君に似ていたような…」



タカ丸さん、6年生でも良いんじゃない？

才能あるわ、この人。









『すまんな、庄左ヱ門。ウチのバカが迷惑をかけた。気づかなかった事にして、誰にも話さないでくれると有難い』


まさか、庄左ヱ門抱きついているなんて思わなかった。

一応、兵助の体だぞ。

しかもさっき、豆腐の事で兵助に責められてたから、懲りたと思ったんだけどな。

庄左ヱ門「いえ、大丈夫です。今日は、尾浜先輩は私用で休みだと伝えておきますね」


『有難う。今度、何か奢るから。勘右衛門が！』


一部始終を見て初めて分かったが、ありゃ、勘右衛門だ。

うん、正真正銘勘右衛門だ。

隠すつもりが微塵もない。





あいつ、人を練習に付き合わせやがったのに。









勘右衛門「俺、庄ちゃんにバレてたの？」

『逆になんでバレてないと思ったんだよ』

勘右衛門「…えー、勘？」

勘って、勘右衛門だけに？

守一郎がいたら、笑い転げてたな。

兵助「カンエモン？」



あ、デジャヴ。

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