1話【満足満足】 ページ3
霧島Aside
ヘムヘムの声と一緒に鐘の音が私の耳に届いた。
木下「今日の授業はこれで終わりだ」
『有難うございました』
教室から木下先生が出ていくのを確認して、伸びをする。
『っん〜。はぁ、終わった』
1人しかいない教室を見渡す。
ろ組から、時折声が聞こえてくる為、シンとしている、と言うほどでは無い。
後ろに倒れながら、指を折って数えていく。
『教室の掃除して、布団干して、部屋の掃除、洗濯物を洗って、委員会行って…はあ』
1つ小さなあくびをする。
後ろの棚から掃除用の箒を取り出して、畳の目に沿って掃いていく。
次に黒板を消して、黒板消しを叩く。
黒板は、濡れた雑巾で撫でるように拭いた後、乾拭き。
窓のガラス面を黒板同様に濡れた雑巾で拭いて、桟を拭く。
最後に綺麗な雑巾で机を拭いたら完璧だ。
『はふぅ』
満足、満足。
荷物を持って教室を出る。
『返却期限の近い本があったなぁ。ついでに返さないと。あ、もう、雷蔵に頼もうかな。あー、でも…』
きり丸「A先輩？」
後ろを振り向くと、いつもの3人が揃っていた。
乱太郎がボロボロなのは、置いといて。
『乱太郎、きり丸、しんベヱ。どうかした？』
きり丸「いえ、本の話が出ていたので、良かったら返しておこうかと…」
『…流石にバイト代は出ないけど？』
きり丸「ああ、いえ、あ、はい。大丈夫です。はい、…はい」
心なしか、声が落ち込んでいる気がするのだが、気にしたら負けかもしれない。
いやいや、それだけで銭を貰おうとするなよ。
『いや、良いよ。借りたい物あるし、後で自分で行くから』
「そういえば、A先輩。今回の予算会議って、会計委員会と保険委員会どちらにつくんですか？」
『ああ〜、そういえば…。そんな時期だったね。まあ、また話し合いで決めるけど、多分…会計委員会、だろうね』
『ほい、雷蔵。これとこれ借りる。んで、これが返却』
雷蔵「あれ？これ、Aが借りてたんだ」
『え？手続き出来てない？長次先輩に頼んだんだけど』
雷蔵「あ、いや、そう言うわけじゃないんだけど」
『ああ、もしかして、これの事？』
懐から手紙を出す。
本の間に挟まっていた物だ。
封筒にがっつり、“久々知兵助様へ”と書かれている。
どう反応したら良いのか分からず、とりあえず、兵助に見つからないようにこっそり持っておいたのだ。
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素于葉 - 林檎飴さん» こちらこそ、有難うございます。個人的に納得いかない部分は多いのですが、喜んで頂けて嬉しいです。 (2019年6月29日 21時) (
レス) id: 31c11bca6e (このIDを非表示/違反報告)
林檎飴 - 素于葉さん» 事故現場偏、物凄く面白かったです。特に文次郎と仙蔵のやり取りが面白過ぎて腹筋崩壊しそうになりました。無理と言うか...変なお題でしたのにこんな素敵なお話にしてくれるなんて...有り難う御座いました！！これからも頑張って下さい！ (2019年6月21日 21時) (レス) id: 2932db30f1 (このIDを非表示/違反報告)
素于葉 - 紫苑さん» いえ、こちらこそ、遅れてしまい申し訳ありません。面白い、と言って頂き大変光栄です！ (2019年5月11日 0時) (レス) id: 31c11bca6e (このIDを非表示/違反報告)
紫苑 - 返事が遅れて申し訳ないです。先程リクエストの方を拝見致しました。面白かったです。10連休全て仕事だったので癒されました。素敵な話をありがとうございます。それでは失礼いたします。時間あるときにまたリクエストさせてください。 (2019年5月8日 20時) (レス) id: 3646c8eb7e (このIDを非表示/違反報告)
素于葉 - 林檎飴さん» はい！有難うございます！ (2019年5月4日 21時) (レス) id: 31c11bca6e (このIDを非表示/違反報告)
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