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安元「そのピアス可愛いじゃん。どこの?」
え?洋貴さん、女の子の話聞いてた?
女性「これですか?これは・・・」
安元「それ流行ってるの?」
女性「流行ってるって言うか・・・私は好きなブランドで・・・どうしたんですか?」
安元「もうすぐ嫁さん誕生日でさー・・・」
はい?
安元「あと、他人に嫁さんのこと悪く言われていい気がする人はそんなにいないから、言動には気をつけなね?」
優しいトーンではあるものの、どこか牽制するように洋貴さんは言った。女の子も空気が変わったことを感じたのか、
女性「あ・・・はい・・・すいませんでした。失礼します」
そう言って、私とは逆の方向へ去っていく。さっきとは違う意味で泣きそうになっていると
安元「盗み聞きとは感心しませんね」
と、いつの間にか隣に立っていた洋貴さんの声がした。私が見上げると、優しく笑う。
安元「帰りますか?」
『はい』
当たり前のように差し出された手を握って歩き出す。それでも拭いきれない不安を、正直に洋貴さんに伝えてみた。
『洋貴さんは、どうして私と結婚してくれたんですか?』
安元「え?」
洋貴さんは少し困った顔をしたあと、照れ臭そうに言う。
安元「他のヤツにAさん取られたくなかったから、だけど・・・駄目?」
『だ・・・めじゃないです』
思わぬ可愛い返答に、こちらも照れてしまい、なんだかほわほわした空気が流れた。繋いでいる手を握り直す。
『ありがとう』
安元「こちらこそ」
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ちとせまる(プロフ) - 、さん» ご指摘ありがとうございます。確認不足でした。申し訳ありません。オリジナルのタグは外しました。また、レスが遅くなり申し訳ありません。 (2020年7月11日 11時) (レス) id: 522d20a6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちとせまる | 作成日時:2020年5月4日 23時