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大木「いやぁ、…へへっ、皆 気にしてて…Aどうなったかなーって」
少しだけ申し訳なさそうにそう言って、HIROの顔を遠慮がちに見る。
大木が言う “みんな” と言うのは、三代目を担当するスタッフの事だろう…
HIRO「…心配しなくても、あの2人の関係を認める事にしたよ。もちろんAには今後も三代目の活動を続けてもらう」
大木「っ、本当ですかッ？！」
HIRO「ああ」
大木「ありがとうございますッ！！」
バッと勢いよく頭を下げる。
次にその頭を上げた時、彼の顔には心から嬉しそうな笑みが溢れていて。
HIROは ふと疑問に思ったことを口にした。
HIRO「── なんであの子は、ここまで沢山の人に愛されるんだろうね」
大木「え…？」
HIRO「彼女と懇意にする奴らだけでなく、メンバーやファン…それにスタッフにまで。
彼女の周りにはいつも沢山の愛が溢れてる」
大木「…それは、あの子が人との約束をしっかりと守る子だからじゃないでしょうか」
HIRO「約束、か。」
大木「はい。Aが三代目に入ると決まったあの時、あなたがあの子にあげた5つの約束をAは頑固なまでに守ってきた。
しっかり挨拶をすること、
よっぽどの事がない限り
スタッフには親切に接すること、
ファンには笑顔で そして好きになること、
三代目のメンバーと仲良くなること。
あなたはAの心に この5つを叩き込ませることで、皆から愛される三代目の香椎Aを作り上げようとした。…違いますか？」
HIRO「ははっ、
俺はただ道具を持たせただけだ。作り上げたのはA自身だよ」
そう、ただ俺は、あの子がこの世界で生き抜くための手助けをしただけだ。
だけど 俺が期待した以上の羽ばたきを、Aは見せてくれた。
そしてそれはこれからも続いていくのだろう。
俺の手のひらにいたあの子は、いつか眩しさに目を細めるほどの高みへ登っていくかもしれない。
その未来の形はまだ見えてこないけど、今 目の前の一歩だけ、道筋が見えた。
HIRO「人の成長は凄いね…」
“これだから、人を育てることはやめられない。”
そう思うHIROの目には、
また次なる未来を探す光が差していた──…
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だまちん(プロフ) - 君さがと出会ってから1年以上経ち、今でも読み返しにきてしまいます。こんなにステキな作品と出会えて幸せです。これからもいつでも戻って来れるようこの場所を残し続けてほしいです。これからもまた読み返しにきたいと思います。 (2020年5月30日 5時) (
レス) id: 8a5088eca9 (このIDを非表示/違反報告)
みぃー姉(プロフ) - 今日やっと全部読み終わりました。色々考えさせてくれた作品です。ほんとに素敵な作品をありがとうございます。これからも何度も読みたくなる作品です。 (2019年11月12日 15時) (レス) id: 96c5207447 (このIDを非表示/違反報告)
ありゅ - 何度も読み返させて頂いています。酸素か水かの決断、結ばれなかった恋、その他にも素敵な場面がたくさんあります。大切にしたいものが増える度に誰かが傷つき、それでも全てを愛していく香椎ちゃんの人間性が素敵です。また是非戻ってきていただきたいです。 (2019年2月11日 18時) (レス) id: 21044cbbfc (このIDを非表示/違反報告)
shirey(プロフ) - 今日一日で全部読ませていただきました、、、もう言葉に表せないくらい胸がいっぱいになるステキな作品でこの作品に出会えて本当に良かったです。ありがとうございました（；＿；） (2018年12月28日 3時) (レス) id: eae9c1c1ca (このIDを非表示/違反報告)
夏みかん 愛媛産 - 未だ、とまと野郎さんを変える人はいません。今後も現れるとは思いません。それほど好きで楽しみでっていう作品でした。ほんとに、よめてよかったなと思います！！執筆中は鬱陶しいことしてくる人もいたそうですが書き上げてくれたことに感謝しかありません！ (2018年12月18日 6時) (レス) id: 787ef1c30b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とまと野郎
| 作成日時：2015年3月7日 2時
