REBORN † 愛してるから、明日へ向かって (ページ6)

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ふわふわと宙に浮かびながら、黒のフードを被る赤ん坊は言った。

「ボスは勝利後に連中の関わりのある者、全て片付ける要員を向かわせておいたんだ。僕ら幹部クラスの次に戦闘力の高い精鋭をね」

赤ん坊の言葉に、周りがざわりと動揺する。それじゃなくても、桁外れの力をもつ幹部クラスなのに、その次の精鋭なんて……。

チェルベッロの女の一人が、彼らに非難を申し出た。

「お…お待ちください！対戦中の外部からの干渉を認めるわけには…」

「しらねーよ」

スパ……っ！！

血飛沫が飛び散る。自称王子が女をナイフで切り裂いた。

首の大動脈を切ったらしく、女はすぐに動かなくなった。

「……！」

「とうとうやりやがった！」

「そっちがそのつもりなら、俺たちがツナ側で応戦するぜ！ここから出せコラ！！」

「…………わかりました…」

死んだチェルベッロの女の生存確認をしてから、もう一人の女は言った。

「それでは、ヴァリアー側を失格とし、観覧席の赤外線を解除します」

「いくぜ、コラ！！」

「……待て」

赤ん坊がカメレオンでなにやらゴーグルを作り出す。赤外線を察知する機械だ。

「……解除されてねーぞ」

「甘いよ。細工をしておいたのさ。あいつらはまとめてオリの中で消す予定だからね」

「！」

……なら、あっちは頼れられない。

それは彼らも思ったらしく、一層顔を引き締めた。

「こうなりゃ俺たちだけでやるしかねえ！」

……そのときだった。

校舎を背に、三人の男女が現れた。

派手なメイクをしているが、服装から察するにヴァリアーの人間だろう。

「ナイスタイミーング。待ってたぜ」

にたりと笑う天才くん。そんな彼の目の前で……三人は倒れた。

「報告します。我々以外のヴァリアー隊……全滅！！」

「！！？」

「奴は強すぎます！鬼神のごとき男がまもなく……！！！」

っ…………！！

強い殺気を感じた。今まで感じたことのない殺気。

殺意を溢れさせるくせに……なんとなく優しさを感じた。

「暴蛇烈覇！！！」

高速で打ち出された、大きな鉄球。

三人のヴァリアー隊員を倒して、一人男が悠然とこちらを見ていた。