REBORN † 愛してるから、明日へ向かって (ページ11)

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しばらくして、跳ね馬の腹心という人がやってきた。ロマーリオとかいうあのおじさんだ。

彼は僕と跳ね馬を交互に見て、にっと笑った。

「ははは。うちのボスはまだ気付かねぇのか。恭弥のこんな格好見せられてもよ」

こんな格好……と言われて、改めて自分の姿を見下ろした。で、仰天する。

寝巻きである、綿性の白地の着物。その下には、なにも着てない。しかし、それは普通。

着物を着るんだから、ブラをしないのが普通だ。僕が驚いたのは、自分の格好にじゃない。これでも気付かない跳ね馬の愚鈍さに、だ。

でもこれ以上はやばいかもしれない。バレるかも……。

僕は掛け布団を胸まで上げて、跳ね馬を睨み付けた。

「……ほら、迎えが来たよ。さっさと帰れば」

「帰るけどよ！んな言い方ねーよ！！」

跳ね馬が立ち上がる。彼が立ち去るまで睨み付けてやる……と、体に力をいれたのが間違いだった。

ズキンっと、傷む胸。それから、手。

痛みに漏れそうになった声を噛んで、堪える。でも、彼は気付いてしまったようだ。

「ど、どうした、恭弥！」

しまった……！後悔するも遅し。彼は心配そうに顔を歪ませて、僕に迫る。

「胸が痛ぇのか！？見せてみろ！」

「ちょっ？！どこ触ろうとしてんのさ！！！」

そこから始まる、僕と跳ね馬の攻防戦。

跳ね馬は僕の体に馬乗りになって、バッと布団を剥がした。

「ちょっと！」

「せっかくロマがいるんだし、見てもらえ！アイツ医学もいけるから！！」

違う！そうじゃなくて！！！

僕の抵抗も虚しく、ついに彼は僕に触れた。

むにゅ……！

「っ…………！！！」

「は……、むにゅって、」

「～～～っ！！！」

言葉に出来ない。ただ上にいる彼を睨み付ける。

跳ね馬の瞳は丸くなっていた。そこに写るのは、胸を触られたまま、顔を真っ赤にして睨み付けている僕。

「あるような、ないような……これは、胸…？」

パンっっっ！！

跳ね馬の横っ面に、僕の平手が炸裂する。

叩いたせいで、点滴が腕から引っこ抜ける。そんなこと無視して、僕は跳ね馬にとられた布団を奪い、胸元を隠した。