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「…会いたかったよ。」
和くんに抱きついたまま、
そうポツリと呟いた。
N「…A、」
久しぶりに名前を呼ばれて、
今まで抑えてたものが溢れてきた。
「和くん…会いたかった。」
N「…俺も会いたかったよ。」
和くんの顔は見えなかったけど、
微かに声が震えているのが分かった。
「…ほんとに？」
N「何で嘘つくのよ…。」
はあ…とため息を吐いて、
私の顔を覗き込んだ。
N「ハハッ…泣いてるし。」
「…うるさいっ、」
涙でグチャグチャの顔なんて
見られたくなくて、
プイッと顔を背けた。
N「…こっち向いて。」
さっきの笑い声とは裏腹に、
優しいその声にドキッとした。
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作者名：芽依莉 | 作成日時：2016年4月20日 16時
