６６（Tside） ページ19
朝を迎え、ガヤと３人で朝食を取っている間もワッターはソファで眠ったままだった
「ね…、渉って昨日仕事だったんだよね？」
なかなか起きて来ないワッターにガヤも不安顔
ワッター、もうガヤを誤魔化せないよ…
昨日の疲労ぶりを見ているから、気が済むまで寝かせてあげたかったけど…
俺も、ずっと気になってる
「ワッター……ワッター、そろそろ起きて…」
肩をそっと揺らすと、やっと目を覚ましたワッター
「…んんっ……玉…おはよ。」
「おはよう。」
「渉、おはよ。」
「おっ！太輔っ！大分顔色良くなったな！」
「うん。もうすっかり元気だよ。」
「そっか。良かった。…でもまだ無理すんなよ。」
「うん。……渉は？…無理してない？…昨日、何してたの？」
ガヤの言葉に、ワッターが俺をチラッと見る
俺は慌てて首を横に振った
それを見たガヤが笑いながら言う
「玉は何も言ってないよ。渉は仕事だったって。でも…仕事じゃないよね？いくら嘘ついたって俺は騙されないよ？」
ガヤの笑顔にワッターも苦笑い
「だな。ごめん。玉と宮田にも随分心配かけちゃったし…。全部話すよ。その前に…千賀とニカ、呼んでくれる？もちろん、清くんも。」
「…光子さんの事、分かったの？」
俺の言葉にワッターが頷く
けれど、ワッターに笑顔はなかった
「詳しい事は、皆が集まってからでいい？俺、腹減っちゃった。何か食わなきゃ話せないや(笑)」
俺達の表情が強張ったのが分かったんだろう
ワッターが笑って言う
そんなワッターを見て、ガヤが微笑みキッチンへ向かう
宮田はすぐに千賀に連絡を取っていた
ついに明らかになる
光子さんの事…
清くんの望みが…
ミツの願いが…
俺達の想いが…
叶う時はもうすぐ…
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作者名：MISA
| 作成日時：2015年2月5日 11時
