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「ねっむ…」

「高菜?」

「うん、昨日ちょっと、編入の書類とかねやってたら遅くなって」

「明太子、こんぶ」

「ありがとう」

と朝から棘の声を聴くのは正直何年ぶりか分からないくらい久しぶり

まぁそりゃそうだ、中学のころから別々なんだし

眠さのあまり机に顔を突っ伏していても話しかけてくる棘

「あれ?なんで二人教室にいるの?」

「へ?」

と顔だけ声のする方へと向けると不思議そうに見ている悟さん

なんでってどうゆこと?と聞こうとして座り直すと目の前の棘の姿が見え固まる

え、なんで私服なの

「うっそ、もしかして今日って」

「土曜日だよ」
「しゃけ」

「マジか…」

最近色んな事があり過ぎて曜日感覚がバグったのかな

てか棘もわかってんなら言ってよ…学校ないのに制服とか明らかに間違えてんじゃん私

「あーもう、まだ寝れたじゃん」

「め、明太子!」

「三文も何も徳すらしてないんだけど…」

と返せば苦笑いを零す棘

なんかよく見ると棘結構変わったな、小さい頃はほんとお坊ちゃんって感じの見た目だったし、身長に至っては私の方が高かった気がする

「すじこ?」

「いや、狗巻身長伸びたなって、良かったね小さい頃気にしてたじゃん」

「こんぶ、高菜!」

「気が向いたらね、でも狗巻呼びで慣れちゃったしな」

「おかか!」

「はいはい、善処する」

と私と狗巻の会話をただ隣で見ているだけの悟さん、見てるだけで楽しいのかななんて思ったけど別にあっち行けと言う必要もないからじっと見つめ返すと気づいたのかハッとした様子の悟さん

「メンゴ、邪魔だったかな」

「いや、邪魔ってかなんでずっと見てるだけなのかなって」
「しゃけ」

「いや、僕とかも棘の言ってる事なんとなくわかるけどAは一言一言正確に分かってる感じじゃん?何でなのかなって」

と言われ私も考える

確かに、なんでおにぎりの具しか言われてないのにこんなにしっかりとわかるんだろう

まるで棘が喋るとおにぎりでもなんだったとしても一言一言しっかりと脳内に書き綴られてる感じ

「なんでだろ?」

「いくら…」

「気にならない?」

「う〜ん、聞かれないと気にならないけど…」

でもそうだな、聞かれると気になる

てか棘っていつからおにぎり語なんだっけ…

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作者名:天音 | 作成日時:2021年1月9日 19時

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