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「…いた!」
と2005年度の卒業アルバムでやっと見つけたその人の写真を見た
悟さんの名前を言っていたから絶対に高専卒だと思ったのに2007,2008年度のには居なかった、と言うことは二年の途中で呪詛師になったのか…
「げ、とう…すぐる…」
ペラペラとそのままページを捲っていくとそこには高校生の時の悟さんや硝子さんの写真
「ヤンキー集団じゃん」
と卒アル見るだけでわかる問題児感満載な写真の三人にツッコミを入れる
楽しそうに笑ってたり、喧嘩してたり
「…ってそうじゃなくて、えっと、夏油 傑」
と関係者以外は立ち入り禁止の資料や報告書の倉庫でさっき知った名前を探した
過去の事を調べれば何であんなに突っかかってくるのかわかるかもしれない
「あ…」
夏油傑、という名前を探していると見つけた名前
「双葉 楓 双葉 梢、秘匿…死刑?」
それはお父さんとお母さんについての資料、無意識にも私はそれを手に取っていた
「え、なんで…なにこれ」
お母さんが何で呪詛師になったかはいつも教えてくれなかった、でも私にはあんなに優しくて思いやりのある母親がほかの呪詛師みたいに理不尽な理由で呪詛師になったと思えなかった
「特級呪霊、夜叉を自身の息子、双葉 優として匿った…え、ちょっと待ってどういうこと」
お兄ちゃんが特級呪霊?
呪霊であるお兄ちゃんを自分の息子として匿ったから呪詛師認定されていたってこと?じゃあお父さんも呪詛師?
と頭の中で色んな情報が交差し、どれ一つにも追いつけない
読み進めて行くと全て書いてあった、お兄ちゃんが呪霊でありながらも人を襲わなかったこと、寧ろほかの呪霊から人を守る特殊な呪霊であったこと
そして任務中のお母さんとお父さんに出会い保護された、でも呪霊だから皆には言えず、呪術師として育てた
でもそれがバレてしまいお母さんとお父さんは呪詛師扱い、一度も襲ってないしなんなら守ってくれてたお兄ちゃんを何度も祓おうとする上の人達に抵抗を繰り返していた親
でも特級呪霊であるお兄ちゃんが簡単にあの弱い呪術師達に殺されるわけない、絶対あの日なにかあったはず
とお父さんとお兄ちゃんが亡くなったあの日の資料を探そうとすると足音が聞こえた
「ずいぶんと奥の方の資料を探し――A、それどこまで読んだ」
とふざけた口調から一転、凄く真剣な低い声で聞いてくる悟さん
「…これ、どういう事、あの日、本当は何があったの」
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作者名:天音 | 作成日時:2021年1月9日 19時