君がいてくれたから【オリジナル】 (ページ41)

今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:2,316 hit

38:新たな一歩を踏み出すページ41

私が演奏を始めると、周りの人はやはり耳を傾けてくれる。

私の唯一の得意な事を認めてもらえているような気がして少し自信が持てる。

昔はただひたすらに日々の辛い出来事を少しの間だけでいいから忘れたいと思いながら弾いていた。

しかし、あきり君と出会えたことで胸がいっぱいになって幸せな気持ちでいられた。

この人になら本当の自分をだしても軽蔑されることなく、そばに居てくれるのではないかと思った。

それくらい私は彼に依存しだしているのだろう。

今まで会った人の中でこんなにも頭から離れない人はいなかった。

だからこの気持ちを傷ついて、苦しんでいる人にもわけられたらいいなと思う。

それが私が今も昔もピアノを弾く理由だ。

今あきり君に会えないのはとても寂しいけど、その寂しさをあきり君のこの曲は私を暖かく包んでくれる。

だから少しの間会えなくたって、我慢していられる。

本当はずっと傍で笑っていて欲しいけれど、これは試練なんだと思う。

私が成長できるように______。