キミとのキセキ (ページ11)

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それから、私も輪の中に入れてもらい、ヒロに、小声でAも挨拶して、って言われたから、少し慌てて前に出て話し始める。

「あ、あのっ、宏光君の従兄弟の花瀬A、って言います。

ここの学校には誰も知り合いとかいなくて…。

そして、元々少し人見知りでどちらかと言えば内気な性格なんです……。

…あ、えっと……

今、友達0人ですっ、良かったら仲良くしてください！」

そう言って勢いよくお辞儀をした。

自分にできる精一杯を出したつもり。

何を言いたいのか全く分からない自己紹介だったけど、急に振られたから仕方ない。

そう、マイナスな思考にならないよう、自己暗示をかけた。

それから、真剣に聞いてくれてるみんなの顔色を伺ったいると、ある男子がぷっ、って吹き出したの。

「…花瀬ちゃんってさ、なんか面白いね！笑

the真面目ガールって感じなんだけど、その中にある純粋でピュアな可愛さっつうのかな…。

俺、こういう子好きだわ！

俺らさ、全員ミツと小学校、もしくは中学校時代からの同級生なんだよね。

ミツの従兄弟なら俺もっと花瀬ちゃんのこと知りたいし！

俺、二階堂高嗣！

仲良くしよ！」

彼がそう言った途端、みんななんだか笑い出して、口説くなよ～笑とか言い出す。

……口説くって何？？

そう思ったけどまた後で調べようと思った。

そして、私は花瀬とか、Aとか、そういう風に呼ばれることになった。

それから、ヒロの友達の子とはLINEのアドレス交換もさせてもらったんだ。

今まで親とヒロと親戚とかしかいなかったLINEの友達欄に、7人も友達が増えて、凄く嬉しくて高校生になって良かったなぁ、って思う。

で、私もヒロの同級生の友達の輪の中に入れてもらって、私も含めた9人みんなで自己紹介しようみたいな話になった。

…憧れの陽キャのお友達…！！

私、今ならこの喜びだけで飛べそう…！ってくらい嬉しかったの。

そこで、自己紹介をしていくうちに分かったんだけど、ヒロのお友達は明るい子がすごく多かった。

でも、みんなしっかり勉強もできるらしい。

そして、私がこの自己紹介で何よりも驚いたことがあって！

このグループに属してる子達って、みんなこのグループの中に彼女がいるらしい！

だから、ヒロも彼女がいるんだって！

その子はこのグループの中にいる相川紗奈ちゃん。

控えめっぽそうで、愛らしい雰囲気のある子。
…私も仲良くなりたいなぁ！