【ポケモンXY】君はいつだって 5 (ページ10)

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驚愕ページ10

貴方視点

私たちが洞窟の外に出た時は、外はもう真っ暗。・・・洞窟の中に、どれだけ長い時間居たいのか・・・。時間感覚が狂っちゃうな。

「ふぅ～・・・カルムっ！早くポケモンセンターに行こう！」

カ「・・・いや」

「・・・え？」

カ「俺はちょっと寄りたいところがあるんだ。悪いけど、お隣さんは先に行っててくれないかな？」

「ポケモンセンターの部屋とかはどうするの・・・？」

動揺を隠せていないのが自分でもわかる。・・・だって、こんな事初めてだったんだ。カルムが一緒に行くことを拒むなんて。

カ「やっておかなくちゃいけないことがあるんだ・・・」

「・・・それは何？」

カ「・・・簡単に言えば訓練だね。さっきのバトルで分かったよ。実力の差が。・・・お隣さんと俺はライバルなんだ。負けるわけには行かないだろ？」

「そ・・・っか」

改めて、ライバルということを自覚する。・・・そうだ、私は・・・カルムとは、ライバルなんだ・・・。

「ごめんねっ！私、カルムの部屋までとっておくよ！やりたいことが終わったら、連絡してくれないかな？部屋の番号教えるから！」

カ「サンキュ。よろしく頼むよ」

カルムは軽く笑って、私の頭にぽんっ、と手を乗せる。・・・その手は、前と変わらず優しいものだった。

無茶しないでね、と声をかけようと思ったその時、上空から誰かに名前を呼ばれる。

？「A～！」

「！・・・りゅ、リュカさん？」

リ「当たり！」

リザードンの背中から、ひょいっと顔を出すリュカさん。その顔には、相変わらずフレンドリーな笑顔が浮かんでいた。

カ「・・・」

リ「どうしたの？カルム、表情険しいけど」

リュカさんもカルムがいつもと違うということに気付いたのか、カルムに視線を向ける。カルムは無反応だ。

カ「・・・頼みがあるんですけど」

リ「？僕に？」

カ「はい」

リ「珍しいねー・・・」

カ「・・・俺を、鍛えてくれませんか？」

リ「・・・えっ？」

その場が凍った。カルムは、リュカさんを目の前にするとものすごい殺気を放つほど、リュカさんが苦手だった。・・・そのリュカさんに、カルムが頼み事・・・？
しかも、バトル関連。さすがのリュカさんもこれには戸惑っているようだ。

リ「えっと・・・僕がカルムを？」

カ「はい。・・・お願いします」

一切迷いのない瞳と声。・・・横から見ていても分かる、真剣な顔。

こんな時でも、カルムにドキドキしてしまう私は・・・馬鹿？