【名前変換オリジナル】先生こーりゃくっ！！

39話 ページ42

私は軽く頭を振った。

「……すいません愚痴ばっかりで。でもなんか先生に相談したらすっきりしました」

先生は私を見つめていた。
真剣な瞳で、何故か刺すような厳しさで。

「嘘をつくな」
「……え？いや、嘘じゃないですよ」
「俺は何もしてない」

私は笑った。

「話聞いてくれたじゃないですか」

ぐっ、と両肩を掴まれる。
私はビックリして先生を見あげた。

「……先生？」
「いいか、お前は子供だ」

私は面食らった。
先生の眉間には深い皺が刻まれていて、物凄く怒っているようにも、苦しんでいるようにも見えた。

「中学生は、大人に気を遣って生きるもんじゃない。いつも守られているべきだ」
「……それは、理想論ですよ」
「そうだな。でもそれは、お前が理想論と割り切っていいものじゃない」

先生は色素の薄い目で私を見る。
いつも思っていたが、綺麗な目だ。

「いくら大人びていても、優秀でも、子供なんだ。いきなり大人として扱われてしまえば、何かしらの歪が生まれる」
「……そんなの」

ない、と言う前に先生は私の首にそっと触れた。

「……例えば、俺に殺されても良いと思ったりする」

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