【名前変換オリジナル】先生こーりゃくっ！！

2話 ページ4

「おはよー」

新しいクラス(2組)に入って挨拶すると、多くの見知った顔が挨拶を返してくれる。
幸い隣の席も、割と仲のいい男子だった。

「隣きーちゃんか。よし勉強教えてもらおう！」
「…お前にはおしえてやらん」
「えー」

軽口をたたきながら席に着く。
担任はさっぱりした女の先生だ。贔屓がないらしく評判がいい。


「全員そろった？」

いつのまにか心愛と結城も来ていて、もうほとんどの席が埋まっている。
…でも私の前の席は誰もいない。空っぽだ。

「えーっとね…。本当は転校生の春原(すのはら)さんが来る予定だったんだけど、風邪をひいちゃったらしいので、今日はお休みです。今度学校に来た時にいろいろ教えてあげてねー」

クラスのあちこちで、うわー、転校生ついてねーなー、という声が上がる。
…確かにね。あとからクラスになじむの大変だろうに。頑張れ転校生さん。

「よし、そんじゃ体育館にいくよー！」

先生のやけに張り切った声で皆は教室を出始める。
…私は震える指で楽譜を持った。
式のときの校歌のピアノ伴奏は私がやることになっているから。
いつものことだ、慣れている。慣れているはずなのにこの手の震えはなんだ。

…緊張なんてこの世から消えてしまえばいいのに！

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