33．おとめちゃん。 ページ33
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里香ちゃんはてっきり、あの告白の時の女の子たちのグループなんだと思っていた。
けど、クラスが同じになって、ただ仲がいいだけで、いつも一緒って訳では無いらしい。
私からしたら眩しいほどフレンドリーで女の子らしくて、可愛い感じの子だから
こうやって話が出来てる現実と、自分の性格にギャップしかなかった。
「友達できたでしょ？」
朝イチの屋上で煙草を咥える先生が言った。
「たぶん。」
「たぶんって笑。最近昼休み来てくれないもんね。」
それは先生が最近パシってくれないからじゃん。
なんて心でいじける。
この屋上では、なんとなく朝行ったら居る。
みたいな感じで顔を合わせることが多くなった。
夏休みも終わって風が少し涼しくなってきて
先生の茶髪が揺らぐのを見つめるのが好きだった。
「里香？だっけ。あれ、俺のこと好きって言ってた子。」
「そう。」
「最近タメ口になってきたなおまえ笑笑。」
「だめ、ですか。」
笑いながら煙を吐く先生を見つめて、言いかけたタメ口を敬語に直す。
「2人のときならゆるす。」
「やった。」
ふわふわした、意味の無い雑談も
私にとっては先生と話せる大切な時間。
先生の煙草を眺められる、貴重な休憩。
「めんどくさい事にはなんないでよ」
「……」
「女同士だと色々ありそ。」
「……せんせ、里香ちゃん、もう他に好きな人いるって。」
先生に伝えるべきか悩んだけど
恋敵っちゃあ、恋敵だったわけだし。
これくらい許されるかな、なんて。
「あー！ほら！！高校生の恋なんて一時じゃん！」
おれのいったとーりでしょ！
と胡座をかいて猫背な背中をもっと丸める。
あの時の、先生が言った
"高校生の色恋沙汰なんて、遊びの一環"
っていう言葉を思い出す。
でももっと、今の声色よりどこか悲しそうな声と、寂しそうな表情だったのを覚えてるから
きっと裏には違う何かがある。
「Aは？」
「え？」
「Aも年頃のおとめちゃんなわけでしょ？好きなやつ居ないの？」
「おとめちゃん……。」
高なった胸の内は、吐露することなんか到底できない。
先生、
貴方が好きです。
なんて言えるわけが無い。
「先生、それセクハラですよ。」
「……こういうときに敬語なのなんかいや。」
寒かったのか小さくなりながら、俯いてそういった先生は
なんだか小さな子供みたいで。
かわいい、とか少し思っちゃったりして。
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憂(プロフ) - みやさん» みやさん。コメントありがとうございます。こちらの私情であるにも関わらず応援して頂きまして、本当にありがとうございます。これからも先生と主人公ちゃんをよろしくお願い致します( •̥-•̥ ) (2022年12月1日 9時) (
レス) @page40 id: 39a6e0a5de (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 憂さん、はじめまして せつと申します。人生最大ゴタゴタの中素敵なお話を紡いでくださりありがとうございます。スローでもよきよき♪待ってますので 憂さんのペースでどうぞ。いい子で次のお話待ってますね。 (2022年12月1日 9時) (レス) @page40 id: a88f73c135 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：憂 | 作成日時：2022年11月4日 3時
