25．きゅうり。 ページ25
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夏休み後半、変わりなく過ごしてる私は
花火大会や、お祭りに行くわけでもなく、ただ黙々と課題とバイトをして暇を潰す。
「Aちゃん〜」
シフト時間の終わり際、
奥から店長の声がして、レジにお客さんが居ないことを確認して裏に入った。
「はい」
「夏祭り行く？」
「え？」
「あ、いや、誘ってるわけじゃなくてさ、夏祭りの日、予定あるかなと思って。」
その店長の視線は私をを通り越して、裏の入口から見切れている、店内の夏祭りのポスターに向けられていた。
大きな花火をバックに、夏祭り20××と大きく銘打たれたそれの下に、日付が2日間書いてある。
「いえ、お祭りにも行きませんし、何も無いです。」
お祭りに行きたいバイトもいるだろうし、代わりならいくらでも出られる。
シフトの相談だと思った私は、
「出ましょうか？」
と一言で店長に提案した。
「あ、いや、こっちはいいんだよ。じゃなくて」
「じゃなくて？」
「俺の友達が出店やるんだけど、人手が足りないみたいで。手伝ってやってくんない？」
出来たらでいいから！と両手を合わせる店長。
断る理由もないから、直ぐに
「いいですよ」
と返事をした。
確かに、ここに人手が足りていたところで、客足はお祭りに取られてしまっていて、そこまで忙しい訳でもないはず。
休みになるくらいなら、夏祭りの売り子くらいやるのもありだった。
「きゅうりだから、そんな難しいことないはずだから！」
そう言われて、氷に刺さってる涼し気なきゅうりの1本漬けを思い浮かべる。
火も使わないし油臭くならないなら、なおさらやる気が起きた。
「そいつの連絡先教えとくわ！」
と店長は携帯を取りだして、私のLINEに連絡先を送る。
送られてきた連絡先を確認する間もなく、
レジに人の気配を感じて、持ち場に戻った。
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夏祭りの日、周りで金属の屋台を組み立てる音がして、見渡したら至る所で色んな屋台の設営をしている。
まだ涼しい朝の時間帯に、指定された場所で待っていたら大きなバンが会場内の遊歩道をゆっくりと走ってきた。
「Aちゃん？」
降りてきた男性は少しスタイリッシュで、カジュアルな格好をした、店長より若そうな男性。
LINEの文面から伝わってきた雰囲気そのままだった。
「はい、よろしくお願いします。」
ペコッと頭を下げたら、その人も慌てたように頭を下げて、
「相葉雅紀です！よろしくね！」
と向日葵みたいに笑った。
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憂(プロフ) - みやさん» みやさん。コメントありがとうございます。こちらの私情であるにも関わらず応援して頂きまして、本当にありがとうございます。これからも先生と主人公ちゃんをよろしくお願い致します( •̥-•̥ ) (2022年12月1日 9時) (
レス) @page40 id: 39a6e0a5de (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 憂さん、はじめまして せつと申します。人生最大ゴタゴタの中素敵なお話を紡いでくださりありがとうございます。スローでもよきよき♪待ってますので 憂さんのペースでどうぞ。いい子で次のお話待ってますね。 (2022年12月1日 9時) (レス) @page40 id: a88f73c135 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：憂 | 作成日時：2022年11月4日 3時
