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宇髄家の御用達のお店と言って連れて来てくれたのは…
A「可愛いお店…!ケーキ屋さんですか?」
天元「そう。ここのフルーツタルトが美味いって、良く買いに来るらしいんだ」
A「そうなんですね…!」
そう話しながらドアを開けて店内に入ると、ウッド調の可愛らしい内装が広がっていて
焼き菓子の棚には何種類ものクッキーやマフィン、ショーウィンドウには可愛らしいピース売りのケーキにホールケーキも並んでいた
A「ありました、フルーツタルト!」
天元「ん、これだな」
ショーウィンドウの一番目立つ場所に、色とりどりの季節のフルーツの乗ったタルトを見つけた
…天元さんからご家族の話を聞いた時は、あまり仲のいい家族ではないなんて言われたから少し身構えてしまったけど
それでもこうやって好きなお店を知っていたり…好物を把握していたり
天元さんの話を聞くだけじゃ分からなかったけど、私が思ったよりも普通に仲良しなのかな…?
ショーウィンドウを一通り見渡している天元さんを横目に見ながら そんな事を考える
「お客様、お決まりでしたらお伺い致します」
天元「えーっと……じゃあ、このフルーツタルトを四つと…この珈琲ゼリーを一つお願いします」
A「え…!それじゃ数足りませんよ!?」
天元「ん?一人一個ありゃ充分だろ?フルーツタルトはA達で食べていいぜ。俺には甘過ぎるから」
A「一人一個って……だって、天元さん九人兄弟って…」
それなら、ご兄弟の分とご両親とで十一個は必要なんじゃ……
天元「いや、あいつらはこの時間 どうせ皆家を留守にしてるだろうし…今 家ん中は さっき電話掛けてきた三人しか居ないんだ
ほら、前に話しただろ?俺の弟達の奥さんとか婚約者の」
A「そうなんですか!?……え、じゃあ今日 お父様達は……」
天元「居ねぇよ?……あれ?さっき言わなかったっけ?」
A「き……聞いてないですよ…っ!」
天元「悪ぃ、言った気になってたわ…」
そ…それならそうと先に…っ
お父様にお会いするって言うのが一番緊張する原因だったのに……!
天元「A…大丈夫か…っ」
A「大丈夫です…ちょっと体の緊張が緩んだだけです
ご両親にお会いするんだと思ってたので、つい…」
へなへなと力無くその場にしゃがみ込む私に、心配そうに天元さんが声を掛けてくれる
天元「あー…でも、親への挨拶よりも疲れるかもしんねぇぞ?」
A「……え?それ、どういう…」
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レモネード - よかったねぇ〜〜夢がついに叶ったんだね。( ω-、)もうこれでいつでも同じ場所にいれて、景色も一緒に見られるんだ。今まで辛いこともあったけど、めげずにここまでやってきたんだし、もう大丈夫だよ。 (2021年11月15日 1時) (レス) @page50 id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 天元さんの甘々加減には、周りも一緒に赤面物ですね(^^)そして、夢主がずっと目指していた夢がやっと現実に……これで天元さんと同じ場所で同じ景色を見られますね!ずっと頑張ってきて良かった…!努力は必ず報われますね! (2021年11月13日 21時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - 梅ちゃん〜、本当に有言実行だね。それにしても、すぐ気づくなんてすごいなぁ。周りのことを気にせず、褒めてくれるなんて、本当に天元さんらしいですね。夢主ちゃんも恥ずかしい反面、嬉しかったりするのかなぁ。(’-’*)♪ (2021年11月13日 0時) (レス) @page49 id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 夢主を信じて、黙って見守ってくれた天元さんの優しさと暖かさが格好良いですね!そして、有言実行の梅ちゃんが天元さんに爆弾発言させてましたね(^^; あそこで堂々と褒める辺りが流石天元さんと言うか…笑 (2021年11月12日 21時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - 天元さんも実はこっそりと話を聞いていたんだね。本当は間に入って自分の口から言いたかったと思うけど、夢主ちゃんも負けなかったね。そしてご両親に気にいれられるなんて、すごい。(゜∇^d)!! (2021年11月12日 0時) (レス) @page48 id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:P | 作成日時:2021年10月15日 12時