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天元「A、あのさ……あー…突然で悪いんだけど…」
A「…?」
電話をしていた天元さんが、私の様子を伺うように視線を向けたと思ったら
今度は携帯を耳から少し離して、ゆっくりとこちらに来て
何かを渋りながら私に向かって口を開く
突然の電話にも、天元さんの驚いた声にも
何が起こっているのかさっぱりな私は、何を言われるのかと身構えていると…
天元「ちょっと、今から…俺の実家行ってみるか?」
A「…え?……えぇ!?じ…実家…ですか!?」
いつか、私も…天元さんのご家族に挨拶するべく日が来るって覚悟はしてた…
してはいたけど…っ
ブロォォォ…ッ
A「…っ」グッ
天元さんのアパートを出て暫く…
慣れた操作で車を運転する天元さんの横で、じわじわと緊張が体全身を強ばらせ始めた私
天元「……A、んな緊張しなくていいから…」クスッ
A「ワ…分カッては、いるんですケド……ッ」
天元「ぷ…っ……片言になってんぞ?」
A「だって…っ……こんな事なら、もっと服装とか髪型とかきちんとしてくれば良かった…
久しぶりに天元さんに会えるから、自分なりに身だしなみとかは 気を付けて整えて来たつもりですけど…可笑しく無いですかね…っ」
今日の為におろしたワンピース…
ヘアセットも出かける前に入念にチェックしたけど、さっきベッドに横になった時崩れてないかな
あれこれ考えると不安ばかりが膨らんでしまう…
けど…
天元「大丈夫…Aはいつだって可愛いよ」ニコッ
A「…っ/// 今はそう言うのじゃなくて……///」
もう…っ…私は真面目に聞いてるのに……
目を細めて優しく微笑んで言う天元さんの言葉に、まんまときゅんとさせられてしまうから…何だか悔しい
この胸の鼓動の速さが、緊張のせいなのか…天元さんの言葉のせいなのか分からなくなってくる…
A「……あ!手土産とかって…っ」
天元「あー…いいよ、今日はそう言うのは」
A「駄目ですよ…っ…皆さんのお好きなお菓子とか教えて下さい!」バッ
天元さんだって、私の家に挨拶に来てくれた時は勿論
今でも、私の家族が好きそうなお菓子とか持って来てくれるのに…私だってちゃんとご挨拶したいし…
天元「本当に気にしなくていいのに……っつっても、言い出したら聞かねぇからな…Aは
分かったよ、んじゃ実家の近くのあいつらが良く行く店寄ってから行くか」
A「はい、ありがとうございます…!」
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レモネード - よかったねぇ〜〜夢がついに叶ったんだね。( ω-、)もうこれでいつでも同じ場所にいれて、景色も一緒に見られるんだ。今まで辛いこともあったけど、めげずにここまでやってきたんだし、もう大丈夫だよ。 (2021年11月15日 1時) (レス) @page50 id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 天元さんの甘々加減には、周りも一緒に赤面物ですね(^^)そして、夢主がずっと目指していた夢がやっと現実に……これで天元さんと同じ場所で同じ景色を見られますね!ずっと頑張ってきて良かった…!努力は必ず報われますね! (2021年11月13日 21時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - 梅ちゃん〜、本当に有言実行だね。それにしても、すぐ気づくなんてすごいなぁ。周りのことを気にせず、褒めてくれるなんて、本当に天元さんらしいですね。夢主ちゃんも恥ずかしい反面、嬉しかったりするのかなぁ。(’-’*)♪ (2021年11月13日 0時) (レス) @page49 id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 夢主を信じて、黙って見守ってくれた天元さんの優しさと暖かさが格好良いですね!そして、有言実行の梅ちゃんが天元さんに爆弾発言させてましたね(^^; あそこで堂々と褒める辺りが流石天元さんと言うか…笑 (2021年11月12日 21時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - 天元さんも実はこっそりと話を聞いていたんだね。本当は間に入って自分の口から言いたかったと思うけど、夢主ちゃんも負けなかったね。そしてご両親に気にいれられるなんて、すごい。(゜∇^d)!! (2021年11月12日 0時) (レス) @page48 id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:P | 作成日時:2021年10月15日 12時