* 君でなければ… * 1 *~Yuuri.C~

君でなければ…40 ページ41

A『……』


知念『……今、涼介に見とれてたでしょ？』


A『な、えぇ？そ、そんな事ないよ！』


知念『焦りすぎ。まぁ図星ってとこだね。』


A『別に見とれてた訳じゃ…』


知念『ふぅーん…』


A『知念くんの方が…カッコイイから…』



聞こえるか聞こえないかの小さな声で言った。

だけど、すっごく恥ずかしくて下を向いてた。



知念『自分で言って照れるって…ズルイでしょ』



そう言いながら、知念くんは写真を片付けた。

チラッと顔を見ると…頬が赤くなってるような気がした。



A『カワイイ……』


自然と…本当に無意識で出た言葉だった。

時にはかわいくて、また時にはかっこよくて。

子どもっぽい表情を見せたかと思えば急に男らしくなって。

いつもドキドキさせられた。



知念『カワイイのはそっちでしょ。』


A『え？』


知念『あんまりドキドキさせないで…』



また…２人で同じ気持ちなんだと知って嬉しくなった。


A『フフ…』


思わず笑みが溢れた。


知念『え。何？』


A『なんでもなーい♪』


知念『もう!!そんな事言ってると…いい事教えてあげないよ？』


A『ヤダヤダ！ごめんなさいっ!!だから教えて？』


知念『全く、わがままなんだから(笑)』


そう言って、知念くんは１冊の本らしきものを鞄から出した。

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