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しばらくわーわー泣き喚く私を、宇髄はただひたすらに頭を撫でて慰めてくれた。
そして落ち着いてきた頃、この話をする時に必ず言おうと決めていたことを言うために再び宇髄を見据える。


『…これから柱稽古が始まればおそらく、話す機会も減るかと思います。そして無惨との戦いは突然に始まる。…だから今日、言える機会があるうちに言っておきたいことがあります』

「おう。まだあんのか?」


宇髄はそう問い返すと、私の腰に手を回しぎゅっと引き寄せた。
先程よりも顔が近くなり心音が上がっていくが、深呼吸をしてなんとか沈める。


『……いつも、恥ずかしくて宇髄さんから言わせてしまうので今日は私から_____宇髄さんのことが好きです。誰よりも。これからも先も。…恋仲になってお嫁さん3人と同様大切にしてくれて、本当に優しくて私にはもったいないくらいの人です…』


まるで遺言で、遺言書にもこれと似たようなことを書いてはいるが、文よりも言葉でしっかり伝えた方がこういうことはより心に響く。

宇髄は、小さく相槌を打ちながら私の話を聞いていた。


『私と出会ってくれて、鬼殺隊にしてくれて、居場所を作ってくれて、本当にありがとうございます』


もっともっと沢山言いたいことはある。
だが、宇髄も私も細かいことがとにかく苦手であり、直球にした方がお互いに伝わりやすい。

喋り終えたことを確認した宇髄は、腰に回していた右手を私の頬に優しく添えた。


「……素直なAは破壊力すげえわ。まじでかわいい」


そしてそのまま、ちゅっと音を鳴らしながら一瞬だけ軽く接吻する。


「____愛してる、A。」

『…!!』

「俺はずっと此処で待ってっから。頑張れよ」


今まで、好きだと言われたことは何度もある。
だが、愛してると言われたことが無かった。

''好き'' なのは ''私'' で、

''愛してる'' のは ''嫁''

だとずっと思っていた。

初めて告げられた言葉に嬉しくて再び涙が溢れる。


「ったく、ほんと泣き虫だなお前は」


宇髄は笑いながらそう言うと、泣いている私を抱き抱えて寝台まで運ぶ。
そして優しくその上に下ろすと


「俺がどのくらいAのことを愛してるかしっかり教えてやる」


そう言ってゆっくりと押し倒した。

…これがおそらく最終決戦が来る前の最後の夜になるだろう。

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彩豊(プロフ) - こんにちは!凄くおもしろかったです!これかどんな展開になるか気になります_:(´ཀ`」 ∠):作者様の無理ないよう、更新頑張ってください!応援してます☆彡 (2022年10月24日 13時) (レス) @page50 id: 72022c3b56 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - Suzuさん» 更新した瞬間に見てくださってありがとうございます…!一瞬で間違い気づきました…ご指摘もありがとうございます!! (2022年1月22日 11時) (レス) @page31 id: b1ab138b18 (このIDを非表示/違反報告)
Suzu(プロフ) - めっちゃ読みやすくて大好きです!もう宇髄さんがカッコ良すぎて……さすがです! 竹刀を渡すところ、炭治郎が誕生日になっています(小声 (2022年1月22日 11時) (レス) @page31 id: 11ffe6e997 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 羽憐さん» ありがとうございます!更新はまばらですがこれからもよろしくお願いします! (2022年1月22日 11時) (レス) id: b1ab138b18 (このIDを非表示/違反報告)
羽憐(プロフ) - 今日読み始めたのですが、宇髄さんカッコよすぎますし、ストーリーも読みやすくて一気読みしてしまいました!!更新楽しみにしています! (2022年1月18日 21時) (レス) @page30 id: dc480b39e0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年1月8日 14時

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