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目まぐるしいもの・下 ページ17
そんなものがそのまま振り落とされるかと思ったそのとき、いきなり藤助の動きが変化した。
具体的には、いきなり素早く右に避け、そしてついさっきの様子が嘘のように力強く、刀を右に振り、飛び上がりながら、
「花の呼吸、陸ノ型。渦桃！」
と、そのまま空中で体ごと左に回転する。
しかし、あの位置なら首に当たっていたはずなのに、首は落ちていない。
だが、それは杞憂だったようで、奴が一歩を出した瞬間に首が落ちた。
やっと、奴の首が切れた。藤助に危害を加えたあいつを。
もう夜明けだし、強い鬼が出たところで、すぐ逃げ帰るだろう。
そう思ったからか、意識が朦朧としてきた。
ずっと桃色だったところに、別の色が……赤み始めた空が目に映る。
体が傾いてるな……
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作者名：ユウピイ | 作成日時：2023年10月29日 18時
