あの子が死んだ:我妻善逸○(リクエスト) ページ14
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「A、A!!しっかりしてよ、ねえ!!」
『ゲホッ…ゲホッ……!』
大きな鬼によって、Aは重症を負った。先程、Aは迫り来る鬼の無数の手を避け鬼の間合いに入り剣を振るった。誰もが勝った、と思っただろう。
だけど、Aの刀は鬼の頸に当たると折れてしまい、Aは鬼の手によって遠くの方に弾き飛ばされていった。
「A!!」
敵討ちよりも、Aを優先する。本当はあの鬼に刃を振るいたい。Aの身体に傷を付けた事を後悔させてやりたい。だけどそれよりも恐怖心が勝ってしまうんだ。
ごめん、ごめんよA。
こんな弱っちい奴嫌いだろ?俺を嫌いになった?失望した?
本当に、ごめん。
「!A!!」
数分走っていると、Aの着ていた向日葵の模様が入った着物が視界の端に見えた。Aの元に走って行くと、Aの腹に折れた刀の刃が突き刺さっているのが分かった。
Aは笑いながら俺を見ている。
「何で笑ってんの!?早く止血して、二人で生き残って、じいちゃんとこ帰るよ!!」
急いで手当に取り掛かろうとする俺の腕を、Aが掴んだ。
「…A……?」
『もう、いいよ。……ありがとう。』
何言って……。もういいよって、何?
『…自分の最後くらい、わかるよ。善逸、私は死ぬ。……だけど、私の意思を継いで強くなってほしい。私が人を殺した事知っても、善逸やじいちゃんは私を軽蔑しなかった。
……嬉しかったよ、すっごく。』
Aの目から涙が零れ落ちる。その光景は、凄く儚くて。
『人殺しだから、こんな最後でも仕方ないって思えるんだ。』
「人殺しでも何でもない、AはAだろ!?最後とか言うなよ…!」
Aは俺の頬に手をあてた。冷たい手は、もう直ぐ死ぬことを表す前兆の様で、とても悲しくなった。
Aが俺を見て微笑む。
『大好きだよ、善逸。』
俺の頬に伸ばされていた腕は、静かに地面に降りた。
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それから時は経ち____。
「おーい伊之助、善逸行くぞ!」
「ちょっと待てよ炭治郎!」
「俺より先に行くんじゃねぇよ!!」
俺今幸せだよ、A…!
「あの子が死んだ」
善逸編END
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リクエストありがとうございました。
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おはぎ - リクです!玄弥で、Rギリギリをお願いします! (2019年12月23日 23時) (レス) id: 459b36b53c (このIDを非表示/違反報告)
孤爪実弥 - リクエストです!柱で吸血鬼Rギリギリをお願いします! (2019年11月4日 0時) (レス) id: cbfdcf06cf (このIDを非表示/違反報告)
かめれおん - アナウンサーしのぶさん・・・想像したら吹いた( ^o^)更新頑張ってください! (2019年10月31日 21時) (レス) id: 7384021fe4 (このIDを非表示/違反報告)
ユユユ(プロフ) - リクエストです童磨のヤンデレが見たいです (2019年10月31日 0時) (レス) id: a9b89eb13a (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - リクエストです!黒死牟と緑壱の溺愛見たいです! (2019年10月26日 10時) (レス) id: 9094ec668b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むうた | 作成日時:2019年6月20日 23時