8、家族ごっこ ページ8
.
目が覚めたら知らない天井が目に入った。
どこだろう…ここ…。
なんだか頭がボーとする。私は一体何をしてたんだっけ?
「あ、目が覚めた?」
ヒョコっと視界に現れた男。そいつの顔を見て自分の顔が青ざめていくのを感じる。
思い出した。私はこいつに殺されて…殺されて………ない?
「あれ?死んでない…」
「そりゃもちろん。加減はしたからね。でも動かない方がいいよ」
「イッ……!」
「ほらだから言ったのに」
この鬼が忠告する前に少し動いたら身体に走る激痛に声をあげる。
加減?どこが?全然身体動かないし。辛うじて腕が動くくらいだけど?どうやら私の身体はこいつの攻撃で割と深手をおっていて包帯でぐるぐる巻きにされていた。あちこち切り傷だらけで痛い。しばらくは動けないだろう。
「人間は脆いから加減が大変だよ」なんてのたまうこいつは一回辞書で加減の意味を調べた方がいい。
「そういえば名前聞いてなかったね」
「教えるわけない「そうお仕置きが必要なようだね」
「Aです!」
手で糸を出して今にも攻撃してきそうな鬼に慌てて名前を答える。なんなのこいつ全て暴力で解決しようとしやがって。今はただでさえボロボロなんだからこれ以上傷増やされたら死ぬ。
「Aね。僕は累、よろしく」
そう言って手を差し伸べる累。よろしくなんてしたくないが仕方ない。こんなとこ今すぐ出て行きたいけどこの身体じゃ難しいし。とりあえず今は悔しいけどこいつの言う通りにするしかない…。
「よろしく…」
そう言って累の手を渋々握った。
ここから私と累の家族ごっこがはじまった。
.
569人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たぴ(プロフ) - こなみさん» どストライクなんて…!ありがとうございます(号泣)頑張って描いたんで嬉しいです!応援ありがとうございます…! (2019年10月21日 19時) (レス) id: 8bf0134465 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ(プロフ) - カカオお豆さん» カカオお豆さん…!いつも嬉しい感想ありがとうございます!更新もりもり頑張ります! (2019年10月21日 19時) (レス) id: 8bf0134465 (このIDを非表示/違反報告)
こなみ(プロフ) - 夢主ちゃんの絵見たんですが可愛すぎて鼻血でました。ドストライクです!次の話の予告も夢主ちゃんどうなっちゃうのかめっちゃ気になってしにそうです…!陰ながらいつも応援してます!! (2019年10月21日 19時) (レス) id: 8bdb7f5122 (このIDを非表示/違反報告)
カカオお豆(プロフ) - 予告の作り方上手くないですか!?めっちゃ気になるんんンンン!!!便新頑張ってください! (2019年10月21日 18時) (レス) id: 5ddd851753 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ(プロフ) - らにさん» わわわ嬉しい感想ありがとうございます…!一番好きだなんて嬉しすぎて泣きそうです(泣) (2019年10月19日 12時) (レス) id: 8bf0134465 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:たぴ | 作成日時:2019年9月1日 11時