46、それは束の間の ページ48
※色々と注意
「累〜!見て見てかわいい?かわいい?」
「うんかわいーかわいー」
「なんか棒読みじゃない?」
あれからずっと累に髪飾りを見せながらこの質問を繰り返していた私。だからかだんだん累の対応が雑になってきた。
だってせっかく累から貰ったんだもん。かわいいってたくさん言ってもらいたい。
我ながら女々しいと思う。今までだったらこんなこと思うなんて考えられなかったなあ。
「だってそのセリフ何回くらい言ってると思う?もう100回くらい聞いたよ」
「えーだってせっかく好きな人に貰った髪飾りだもん。いっぱい可愛いって言ってもらいたいし」
「………あんまり可愛いことばっか言ってると襲うよ」
「あはは、累にだったらいいよ〜なーんて………」
冗談冗談、と言おうとして視界がいきなり反転した。
そして背中に柔らかな衝撃。
え…?あれ?私累に見下ろされてる?
いきなりのことだったので状況を理解するのに数秒掛かったが、私の身体の上に累が覆いかぶさっていた。
背中には布団の感触。
あれ??もしかして……?
「あの…累さん…?」
「僕にだったら襲われてもいいんだよね?」
「いや…あれは冗だ…「まさか冗談とか言わないよね?」
妖艶に笑う累の瞳が私を捉える。有無を言わさないその瞳に言葉が詰まった。
いやいやいや待ってまだ心の準備が…!
それにまさか本気にするとは思わないじゃん!
「ま、待って累…!」
「待たない」
私の制止の声を無視して累は私に口付けをする。そして累の舌がぬるりと口内に入り込んできた。
前とは違う深い接吻。
舌を絡められ累の舌が歯茎をなぞる。
だんだんと深くなっていくそれに私は声を抑えきれなくなった。
「……ん…っふ……」
息ができなくて累の肩を叩けば累はゆっくりと唇を離す。
銀の糸が引いてプツンと切れた。
「……ふ…ぁ、はあ………だ、め……」
「…………ねえ、今自分がどんな顔してるか分かってる?そんな顔してダメって言われても煽ってるようにしか見えないんだけど」
累のギラついた瞳と視線が絡む。
妖しく光るその瞳に囚われて私は身動きすらできない。さっきの接吻だけで頭がぼうっとする。累の色気に呑まれそうになる。
しかし着物に手を掛けた累に私は我に返った。
やばいこのままじゃ累に流される。
そう思って累の手を止めようとした時、襖がスパンッと勢いよく開いた。
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たぴ(プロフ) - こなみさん» どストライクなんて…!ありがとうございます(号泣)頑張って描いたんで嬉しいです!応援ありがとうございます…! (2019年10月21日 19時) (レス) id: 8bf0134465 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ(プロフ) - カカオお豆さん» カカオお豆さん…!いつも嬉しい感想ありがとうございます!更新もりもり頑張ります! (2019年10月21日 19時) (レス) id: 8bf0134465 (このIDを非表示/違反報告)
こなみ(プロフ) - 夢主ちゃんの絵見たんですが可愛すぎて鼻血でました。ドストライクです!次の話の予告も夢主ちゃんどうなっちゃうのかめっちゃ気になってしにそうです…!陰ながらいつも応援してます!! (2019年10月21日 19時) (レス) id: 8bdb7f5122 (このIDを非表示/違反報告)
カカオお豆(プロフ) - 予告の作り方上手くないですか!?めっちゃ気になるんんンンン!!!便新頑張ってください! (2019年10月21日 18時) (レス) id: 5ddd851753 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ(プロフ) - らにさん» わわわ嬉しい感想ありがとうございます…!一番好きだなんて嬉しすぎて泣きそうです(泣) (2019年10月19日 12時) (レス) id: 8bf0134465 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たぴ | 作成日時:2019年9月1日 11時