47、それは束の間の 弐 ページ49
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「大変よ累…!……あ………ごめんなさい…」
勢いよく入ってきたのは蜘蛛母だった。
しかし累に今にも襲われそうになっている私を見て何かを察したように小さく謝る蜘蛛母。
なんなのこの春画をお母さんに見つかったみたいな気まずい空気。
「何の用母さん……どうでもいい用事だったら刻むから」
「ひっ、ご、ごめんなさい!あのね………っ鬼殺隊が大勢この森に入ってきたの」
「……へえ……鬼殺隊の増援か……僕とAの邪魔したことを後悔するくらい刻んでやる…」
累の殺気がすごい。よっぽど邪魔されたのに苛立ってるな。
私はナイスタイミングだったから一安心だけど。
だって累のこと好きだって自覚したの昨日の今日だし、まだ心の準備ができてないし……
はあ〜本当に我ながら女々しすぎる〜!私にもまだこんな感情があったとは……。これが恋って奴かあ〜。
なんて一人で浮かれてたら累に声をかけられた。
「じゃあ僕達行ってくるから、Aは留守番しててね」
「え?!?!なんで留守番?!」
「だって怪我したら危ないでしょ?」
えええ〜……累くん優しい〜〜〜……
なんだか愛されてるなあ〜なんて心がホワホワしてくるがだからといって留守番は断固拒否だ。
私だって累と一緒に戦いたいし、役に立ちたい。
「私も行きたい!私だって累が怪我するの嫌だもん」
「僕は鬼だから大丈夫だよ。すぐ治るし。でもAは治らないでしょ?だからダメ」
「私怪我しないもん!」
「なにその自信どこからくるの」
「私強いもん」
「でも前に僕に負けたでしょ」
「もー!いいじゃん!私も行きたいー!累のこと守るのー!連れてってくれなきゃ死ぬからー!ここで死んでやるううう」
留守番なんてやだやだやだー!と畳に転がって駄々をこねる。
もう最終手段だ。恥なんて知らん。
だって累にもしものことがあったらと思うとジッとなんてしてられない。
「はあ〜〜〜……分かった。その代わり僕の側を離れないでね」
累は盛大にため息を吐いた後しぶしぶ了承してくれた。
よしっ駄々っ子作戦成功!私の中の尊厳が消えた気がするがまあこの際気にしない。
累の側にいられるのならそれでいい。
近くに置いてた刀を握る。
久々に人を斬れると思うと腕が鳴る。
待っててね鬼殺隊。
私と累の邪魔をするやつはズタズタに切り裂いてあげる。
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たぴ(プロフ) - こなみさん» どストライクなんて…!ありがとうございます(号泣)頑張って描いたんで嬉しいです!応援ありがとうございます…! (2019年10月21日 19時) (レス) id: 8bf0134465 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ(プロフ) - カカオお豆さん» カカオお豆さん…!いつも嬉しい感想ありがとうございます!更新もりもり頑張ります! (2019年10月21日 19時) (レス) id: 8bf0134465 (このIDを非表示/違反報告)
こなみ(プロフ) - 夢主ちゃんの絵見たんですが可愛すぎて鼻血でました。ドストライクです!次の話の予告も夢主ちゃんどうなっちゃうのかめっちゃ気になってしにそうです…!陰ながらいつも応援してます!! (2019年10月21日 19時) (レス) id: 8bdb7f5122 (このIDを非表示/違反報告)
カカオお豆(プロフ) - 予告の作り方上手くないですか!?めっちゃ気になるんんンンン!!!便新頑張ってください! (2019年10月21日 18時) (レス) id: 5ddd851753 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ(プロフ) - らにさん» わわわ嬉しい感想ありがとうございます…!一番好きだなんて嬉しすぎて泣きそうです(泣) (2019年10月19日 12時) (レス) id: 8bf0134465 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たぴ | 作成日時:2019年9月1日 11時