検索窓
今日:33 hit、昨日:19 hit、合計:3,799 hit

参拾玖ノ型─最後も二人で死ぬんだ ページ44

神宮寺サイド

「お前…玄樹を返せ!」




俺を助けてくれた玄樹が、

俺を見捨てずにいてくれた玄樹が、

いつも支えあってきた玄樹が…

俺は刀の先に怒りを溜め、もう人間の原型がない異形と化した鬼に向けた




「お前ら気持ち悪いなぁ、仲良しごっこか?

そうだ、なら良い提案がある

お前達二人を、鬼にしてやる」

「………は?」




言っている意味が分からない





「鬼になれば、永遠に二人でいれるぞ

お前らは、どんな時でも一緒に居るんだろう?」





どんな時でも、一緒

確かに、何年先も、玄樹と一緒にいたい

でも…永遠に一緒に居るのは違う!





「嫌だ、俺達は、鬼にはならない

俺達は、何年先も、辛い時も、苦しい時も、嬉しいときも、楽しいときも、ずっと一緒に居る

そして、最後も二人で死ぬんだ」

「………そうか、それなら

二人一緒に仲良く死ね」




鬼は沢山のからくりの腕を俺に伸ばす

「水の呼吸 捌ノ型 滝壺!」

全ての腕を水の勢いでへし折る

右足に力を込め、腕を、避けて、避けて、

鬼の間合いに、入り込む…!

「壱ノ型、水面切り!」




刃が月光を反射し、

光が鬼の首と腹を斬った





「玄樹っ!」

ぽすっと玄樹を両腕でキャッチした

玄樹の顔は青ざめている

「大丈夫か玄樹!怖かったな…」

玄樹は子供のように、俺の背中に手を回す

その姿が愛おしくてたまらない




「神宮寺ー!玄樹くーん!」

「大丈夫かー!」

結構近くから海人と廉の声が聞こえる

「こっちにいるよー!鬼倒したー!」

そう叫ぶと、闇の中から海人達が姿を現した

よし、じゃあ帰ろう

そう思ったそのときだった

「おい!神宮寺!」

玄樹が突然そう叫んだと思ったら、急に足が地面から離れた

服を誰かに捕まれている

まさか…!

後ろを向くと、あの鬼がまだ生きていた

首だと思って狙った場所は、首じゃなかった…?!

そうだよな、上弦が俺より弱いわけないもんな

俺は玄樹だけはと思い、玄樹を体から引き剥がす

玄樹は離れまいと抵抗したが、俺の力に勝てず、そのまま落ちた

そして今度は俺が、鬼の腹の中に閉じ込められてしまった

肆拾ノ型─急所探し→←参拾捌ノ型─玄樹の危機



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (10 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
15人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , King&Prince , 高橋海人   
作品ジャンル:ファンタジー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:秋麗司 | 作成日時:2023年7月4日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。