壱ノ型─最終選別 ページ1
海人サイド
ついにここまでやってきた…
絶対、彼女の、向日葵の敵を打ってやる！
僕の名前は�盒恭た�
今、鬼殺隊に入るための最終選別に来てるんだ！
絶対一週間生き残ってやる！
…
僕の彼女は向日葵と言う名前だった
僕たちは周りが見たら嫉妬しちゃう位のバカップルで、
お互い、一緒にいるとすごく幸せな気持ちになれた
そんな向日葵は、親がいない
昔、鬼に殺されたのだ
だから仇を打つために、鬼殺隊に入っていた
花柱だった
でも、いくら柱だとしても、
鬼を狩ることは、常に死と隣合わせの仕事だ
僕は心配で心配で仕方なくて、どうしようもなかった
そして、ある日のことだった
僕は向日葵とデートしていた
その時ももちろん幸せだった
しかし、あいつが幸せを壊したのだ
鬼舞辻無惨…
あいつさえ、あいつさえいなければ…
鬼舞辻無惨は向日葵を鬼に変えてしまった
向日葵は飢餓状態になっていたので、
彼氏の僕でも容赦なく襲ってきた
ヤバイ！殺される！
僕は反射的に
その辺に落ちていた斧で向日葵を刺してしまった
ああ、僕、向日葵を
刺してしまったんだ…
その後は、鬼殺隊の人が駆けつけてきて
向日葵の首を切った
向日葵は、灰になって散っていった
ああ、なんで、なんで僕らは
こんな運命をたどらなきゃいけなくなったんだ…
鬼舞辻無惨…絶対…殺してやる…
…
最終選別が始まった
早速鬼どもが襲ってきた
焦るな、焦るな…
呼吸を整えて…
海人「花の呼吸、陸ノ型 渦桃…！」
ジャキン！
鬼の首を切った途端、灰になって消えていった
うん、大丈夫…僕なら、いける！
ｽﾞｼﾝ
…！？
なんだ今の音！？
明らかにヤバイ鬼がいる気配…
ｽﾞｼﾝｽﾞｼﾝ
でも、生き残るためには…！
「旨そうな人間だぁ…」
突然、手が無数に生えたとても元が人間には見えない鬼が現れた！
「どこが旨そうに見えるんだよ！？
目ぇ腐ってんのか！」
「黙れぇ！」
鬼はそういって、でかい手を伸ばしてきた
ふん、このくらい簡単に…
ｶﾞｼｯ
え？
嘘だろ？
捕まっちゃった
ヤバイ
俺、もうこんなとこで死ぬのか？
向日葵の仇を打つって決めたのに…
みしみしと骨が折れる音は、僕の死を表した
しかし、そのときだった
「闇の呼吸 壱ノ型 暗夜の礫」
透き通るように綺麗な声とともに、
俺を掴んでいた鬼の腕が切られた
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作者名：秋麗司 | 作成日時：2023年7月4日 18時
