92 夜は味方するのか ページ47
それぞれの攻撃がぶつかり合う
堕姫の帯は縦横無尽に建物を叩きつける
そして建物は次々と倒壊していく
瓦礫で視界が塞がる中
妓夫太郎の攻撃は止まない
狭い中での三人の動きは制限される
妓夫太郎の鎌を捌く宇髄と
血鎌を捌く炭治郎と禰夜
三人は背中合わせに逃げ場はない
『炭治郎 受け止めるな 受け流せ!』
その声に ヒュゥゥ 炭治郎と禰夜の呼吸が重なる
水の呼吸の柔軟性で受け流す炭治郎
そして宇髄も技を繰り出す
──音の呼吸 伍ノ型 鳴弦奏々──
その技で周囲は爆裂する
それでも止まない妓夫太郎の攻撃に
禰夜が息を吸う
雪の呼吸
──陸ノ型 和ノ銀世界──
禰夜の新たな型が発揮される
ぶわっ と空気が変わる
禰夜の間合いに入るや否や
ぶつかり合うまで消滅しない 飛び血鎌は
雪に呑み込まれるように消える
そして キラキラと雪が輝く
「っ!?」
その瞬間 妓夫太郎は思わず距離をとった
『夜が味方する?ふざけるな
夜にだって日光は差してるんだよ 阿呆が!』
「戯言を…」
少し怯むがすぐに攻撃を再開する妓夫太郎
それでも動きが若干遅くなっていた
外では伊之助と善逸が苦戦していた
「アハハハハッ 死ね死ね 不細工共!!」
堕姫と戦っても 妓夫太郎と戦っていても
二人の意識は妓夫太郎が共有しているため
帯と血鎌の連携は避けられない
伊之助と善逸は堕姫に近づくことが出来ず
避ける一方だった
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作者名:癒姫 | 作成日時:2019年8月13日 11時