氷のように冷たく雪のように暖かい弐［鬼滅の刃］ (ページ19)

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63 剣士以外の道ページ19

一瞬で強くなれる方法のことを考えてたと

炭治郎は話す

「だけどそんな都合のいい方法はない

近道なんてなかった足掻くしかない」

努力はいくらやっても足りない

「今の自分ができる精一杯で前に進む

どんなに苦しくても悔しくても」

真剣で本気で

そして

「そして俺は

杏寿郎さんのような強い柱に必ずなります」

『私も誰も失わないために

煉獄さんのように責務を全うできるような柱に』

すると千寿郎くんは涙していた

「兄には継子がいませんでした

本当なら私が継子となり柱の控えとして

実績を積まなければならなかった

でも私の日輪刀は色が変わりませんでした

どれだけ稽古をつけてもらっても私は駄目だった

剣士は諦めます」

『人を救う方法は剣士以外にもある』

「はい

だから私はそれ以外の形で

人の役に立てることをします

炎柱の継承は絶たれ

長い歴史に傷がつきますが

兄はきっと許してくれる」

「正しいと思う道を進んでください

千寿郎さんを悪く言う人がいたら

俺が頭突きします」

自信満々でそう言う炭治郎

「それはやめた方がいいです」

真顔でそんな風に言われ

炭治郎の顔がすごい

『…ふっ』

炭治郎その顔やめて笑

お願いだから笑

そんなことで笑ってしまうのだった