96 まだやれる ページ3
宇髄はもう一方の刀を振るう
だが 頚に迫ったその刃を妓夫太郎は
背後からだったにもかかわらず
歯で噛むことで止めていた
首を真後ろに回したのだ
まさに鬼
鬼にしかできない荒業
鎌からはビリビリとある予兆が見える
「竈門 踏ん張れ!!」
宇髄の声と共に 雛鶴が炭治郎を掴む
そして 妓夫太郎が血鬼術を放つ瞬間
炭治郎は妓夫太郎から離され
妓夫太郎と共に宇髄は瓦の上から落ちてゆく
炭治郎が動けずにいる中
「危ねぇぞオオオ!!」
「!!」
その声と共に 雛鶴に庇われる
「だアアアア!!」
伊之助の苛立つ声が乱入し
無数の帯が舞う
「伊之助!!炭治郎!!」
そして禰夜も屋根の上に現れる
『炭治郎 伊之助 善逸 こっちは三人で殺れ
伊之助が頚を斬るんだ 二人は伊之助を守る!』
呼吸をある程度整えた禰夜は
早口で的確に指示を出すと
雛鶴を連れてその場から消える
『雛鶴さんははやく身を隠してください
宇髄さんは必ず生きて帰ります』
「っ…」
ありがとう
雛鶴の口からその言葉を聞いてすぐに
禰夜は地を蹴った
『私はまだやれる』
そう自分に言い聞かせ
動き出す禰夜の髪は白藍色に輝いていた
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作者名:癒姫 | 作成日時:2019年8月24日 12時