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97 絶望 ページ4

その頃

堕姫に突っ込む伊之助


それを援護するように炭治郎と善逸は

それぞれ技を放つ

そして 伊之助の刃は

堕姫の頚を斬っていた


「頚 頚 頚!!

くっつけらんねぇように

持って遠くへ走るぞ!!」


宇髄に加勢しろ そう言って走る伊之助

それでもまだ止まない攻撃を斬り裂きながら走る


そして 次の瞬間


『伊之助 避けろォッ!!!!!』



そんな 禰夜の叫びと

鋭い氷の刃が伊之助の元へ飛ぶ


「ハ…」


そして 伊之助の胸には鎌が刺さっていた


その姿はまるで

誰もが煉獄のことを思い出す光景


スパッ と鋭い音で 妓夫太郎の逆の腕は

氷の刃によって落とされる


だが すぐに再生し

伊之助の腕から堕姫の頭を奪い取っていた



「伊之助──ッ!!!」



炭治郎は叫ぶ


伊之助の身体中に毒が回る

心臓あたりを刺された

伊之助はそのまま瓦から落ちる



炭治郎は考える


どうしてこいつがこっちにいるのか と


それは簡単なことだった


禰夜がたどり着くよりも先


宇髄は左腕を斬られ 重症

地面に倒れていた




炭治郎が絶望する中

迫り来る無数の帯


「『炭治郎 危ない!!』」


善逸と禰夜の声が重なる


二人は炭治郎に飛びつくように庇う


建物は崩壊する


崩れる 崩れる


なにもかもが崩れゆく



そんな中 禰夜の小さな声だけが炭治郎の耳に残る





『炭治郎 ──────』




三人は瓦礫に押しつぶされる

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作者名:癒姫 | 作成日時:2019年8月24日 12時

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