鬼滅の刃、短編集です！

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Aside




あれから、数年後……

ずっと鋼鐵塚さんにお世話になることもなかった…が、

最近、切れ味が悪い気がしたので

鋼鐵塚さんに見てもらうことにした

刀鍛冶の里へ行く道は、

隠しか知らないらしく…

おんぶで連れていってもらった…恥ず


『んんー、着いたぁ…ありがとうございました、隠さん』


「いえいえ、どういたしまして」


さーてと

鋼鐵塚さんには一応鎹鴉で文を出しておいたけど…

鋼鐵塚さんの家、どこだ？

……どうしようか


「あの、お困りですか？」


『あっ、えぇっと……鋼鐵塚さんのお宅はどこでしょうか…？』


「あっ、鋼鐵塚さんに用ですか！こちらですよ」


『ありがとうございます』


親切な人に会ったなぁ…

良かった

会わなかったら

あのままさまようとこだった…


『あ、お名前は…？』


「私ですか？鉄穴森(かなもり)と申します」


『鉄穴森さん…私は木瀬Aと申します』


やっぱり、恩人の名前は知っておきたいし…ね？


「あっ、あなたがAさんですね！鋼鐵塚さんから常々話は聞いていますよ」


『鋼鐵塚さんから…？？』


なんでだろう？

何かしたっけっか、私？


「あんなきれいな青は見たことがない、将来は良い剣士になると思う…と」


『そうですか…』


「あと、刀を大事に扱ってくれている…とも」


『そうですかね……まぁ、会うのも今日が二回目ですし…刀もそんなに見てもらってないので…』


「そうなんですか！……あ、あそこが鋼鐵塚さんの家ですよ」


『どうもご親切にありがとうございます』


「いえいえ。では、私はこれで」


優しい人だったなー、鉄穴森さん

……さて、鋼鐵塚さん…いる…？


ﾄﾝﾄﾝﾄﾝ…


『すみませーん！鋼鐵塚さんいらっしゃいますかー？こんにちはー、Aですー！』


ｶﾞﾗｯ


『わ！……あ、鋼鐵塚さん！お久しぶりですね！』


「あぁ…で、どうした？」


え、文送ったのに…読んでない？

ま、いいか


『えと、最近刀の切れ味が悪いような気がして…一応、鋼鐵塚さんに見てもらおうと』


「分かった。よし、今から見るから、上がれ」


『はい！お邪魔します！』


「まぁ、そこら辺に座っていてくれ…で、刀は？」


『あ、はい…えっと……では、お願いします！』


「あぁ」


なんだか、家っていいなぁ…

私には帰る家なんてないもんなぁ…

少し、落ち着く……

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