プロローグ３ ページ3
抜け出せる…？このみじめな生活から…？
A「あの、鬼とは何なのですか？鬼になれば、本当に今の生活から抜け出せるのですか…？」
無惨「鬼とは、人間の血肉を食らう生き物だ。鬼となれば人間とは比べられない程の力を得ることができ、そしてその力は人間を食らう程強くなる。ただ…唯一、日の光が弱点で夜しか活動することができない」
人間を、食べる…！？
A「に、人間を食べるなど…そんな恐ろしいこと、私には無理です！」
無惨「案ずるな。鬼となればしだいに人間の頃の記憶は薄れ、人間を食いたくてたまらなくなる。それに、憎きお前の家族を皆殺 しにすることもできるのだぞ…？」
復讐…？復讐できるの？あいつらに、私の力で…！
A「……無惨様。この私を、どうか鬼にして下さい！」
無惨「…いいだろう。お前の名は何と言う？」
A「青龍寺Aでございます」
無惨「Aか…では、今日この時をもってお前の名は鬼舞辻A。私の妻だ…(ｽﾞﾌﾞｯｯ!」
A「ぐっ…！？あ"ぁぁぁぁッ！！！」
何、これ…！？身体が、あつい…！
A「う、うぅ……あれ…？(もう、あつくない…？)」
無惨「ほう、理性を失わないとは…思っていたよりなじむのが早いな…まぁいい、これでお前も今日から鬼だA」
A「これで、あいつらより強くなれたのですか…？」
無惨「行って試してみるといい。お前の力を」
〜青龍寺家〜
A「……(ﾍﾟﾀ…ﾍﾟﾀ…」
姉１「A？何を勝手に正面玄関から入っているの。お前は裏口から入りなさいと…(ｻﾞｸｯ)かはっ！(ﾄﾞｻｯ!」
姉２「っ！？いやぁぁ！姉上ぇっ！A、あなたなんてこと(ｻﾞｼｭｯ)ギャッ！」
義父「何の騒ぎだ！？っ…！A、何を…(ｻﾞﾝｯ!」
義母「あなた！良子…！敏子…！いや、いやぁ！」
A「…後はあなただけです、義母上」
義母「…ご、ごめんなさいA。今まで辛く当たってしまったことは謝るから…殺さないで、お願いよ…！」
A「義母上…もう、遅いです。けど､もう少し早くその言葉を聞きたかった…残念です…さようなら」
義母「A、待っ…！(ｻﾞﾝｯ!｣
終わった…これで、私は自由なんだ…！
無惨「ﾎﾟﾝｯ)初めてにしては上出来だA。では帰ろうか。私達の家に…」
A「…！はい、無惨様！」
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作者名：白羽根 紫月 | 作成日時：2020年8月1日 16時
