*2話 ページ3
老婆に引き取られて、五年の歳月が経った。
老婆の名前は、淡海
私を引き取り、二人で光の差さない山奥で暮らし始めた。
日陰が多くて、目の悪い私でも昼間に外へ出られる環境で、家事や料理以外、無知な私に淡海はいろいろな事を教えてくれた。
人のこと、町や村のこと、たくさんの知識を与えてくれた。
話している内容はバラバラで、全て淡海が旅をして渡り歩いた場所らしい。
「A、そろそろ夜だ。
布団の準備をしておくれ。」
”それ”と呼ばれていた私に、淡海は新たにAという名前をくれた。
最初は、なんだか変な気持ちで、ほんわかして、くすぐったかったけど、悪い気分じゃなくて
知り合いもできた。
といっても、淡海の知り合いで、一ヶ月に一度、食べ物を運んできてくれるお年寄りだけど。
淡海に引き取られてからは、色々なことを知った。
胸の中がほわほわして、暖かくて擽ったくなるのが『嬉しい』っていう感情で
ズキズキ痛くて、心臓を鷲掴みされたみたいに苦しいのが『悲しい』
心拍数が上がって、頭の中が真っ白になって、ムカムカしてくるのが『怒り』
そして、私が淡海と暮らして感じている感情が『幸せ』なんだと。
249人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
藍恋(プロフ) - カナリアさん» ありがたいですぅうう (2019年9月30日 13時) (レス) id: e4a0379987 (このIDを非表示/違反報告)
藍恋(プロフ) - 人形師さん» ありがとうございますっ! (2019年9月30日 13時) (レス) id: e4a0379987 (このIDを非表示/違反報告)
カナリア(プロフ) - 面白い!!感動します!続き気になります!更新頑張ってください! (2019年9月12日 14時) (レス) id: 0cf1c80018 (このIDを非表示/違反報告)
人形師(プロフ) - 好きぃぃ(>ω<)大好きぃぃ(*´-`)面白いし感動しました!続きが気になります! (2019年9月10日 21時) (レス) id: 05191dc1a4 (このIDを非表示/違反報告)
藍恋(プロフ) - セシルさん» いえいえ (o^^o) (2019年9月9日 16時) (レス) id: b8dca656ce (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:藍恋 | 作者ホームページ:http://puchiamatheater
作成日時:2019年8月29日 20時