鬼討伐 ページ7
紹巴「あのねA、次の鬼はもしかしたら上弦の鬼が現れるかもしれないの」
『上弦の........』
紹巴「でもね、A。私、別の鬼の討伐に行かなくてはならないの。だから、A... 1人で討伐に行くことになるけど....」
1人で、か。
私たち姉妹は、どの鬼の討伐にも常に一緒だった。
お姉様が攻撃した後、すぐに私が攻撃する。
私が攻撃した後、すぐにお姉様が攻撃する。
こうすることで、鬼に隙を与えない。
お姉様は私よりずっとずっと強いから、私がいなくても大丈夫だろう。
でも、私は.....
紹巴「何を思い詰めているの、A」
『やってみます。お姉様、どうかご無事で。』
紹巴「ふふ。私は大丈夫よ。そうね、そういえば善逸くんと炭治郎くんもAと同じ討伐に行くらしいわ。伊之助くんは来れないみたいねぇ」
『ど、どういう意味でしょうか?』
紹巴「なんでもないわ。ふふっ」
何が楽しいのやら...
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同期1「おいA、1人で大丈夫なのか?」
『私1人だけだと心配?』
同期1「いや、Aはすっげえ強いし、俺なんかAの10分の1くらいの力だよ。たださ、紹巴様がずっといたから、1人でも大丈夫なのかな〜って」
『正直不安よ。でも、人間は初めてのことは何だって不安よ』
同期1「まあ、たしかに。」
私なら、大丈夫だよ。絶対.....
でも、もし。もし、死んだら?.....怖い。
あれ、こんな感情、捨てたはずなのに。
お姉様がいないだけで、こんな....
同期1「おい、A!!!!!!!!」
え?
鬼「美味しそうな娘だァァァ。ジュルリ」
え、この鬼.........
同期1「おい!A!!!!おい!!」
???「雷の呼吸 壱の方 霹靂一閃」
鬼「ヴァアアアアアアア」
鬼「な、なんだお前!気絶してる!?」
え、この人..... 善逸、さん?
善逸「.........」
スパン ザシュッ キーーン
善逸の持つ日輪刀が、鬼をどんどん切りつけている。
私も、私も立たなきゃ.....
私だって、切れる
だって、この鬼は、私がずっと倒したかった鬼だ。
なんで。動け、動け!動いてよ、なんで。
思うように動かない足に、涙が溢れてくる。
同期1「A、どうしちまったんだ。とりあえずこっちこい!!!おい!そこの黄色い頭!しばらく時間稼いでおいてくれ!!!」
私の意識は、そこで途切れた。
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作者名:蒼乃 | 作成日時:2021年1月4日 16時