（拾参）柱と鬼 ページ20
──安心する匂いがした。
眠りから覚める時独特の幸福感と倦怠感が私を襲う
─こんなに眠ったのはいつぶりだったか
家の薄っぺらい布団とは違って触り心地のいい
上質な生地は、ずっとさわっていたくなる不思議な魔力を秘めていた。これはさぞかしいい布を使っているのだろう。
もう少し、あと少しだけでいいからこの幸せを堪能していたくて掴んでいた布を ぎゅっと握りしめた。──そしたら握り返された。
『……………へ？』
随分間抜けな声を出してしまった気がするが仕方なかったと思う。だって、目を開けた途端に飛び込んできたのがとてつもなく整った顔の青年だったのだから。しかも私、膝の上。
『ひぇっ！？』
いきなり超至近距離で顔面凶器を食らった衝撃と、もともと耐性なんてない私は慌てて膝から降りようとしたんだけど……………うん、先手を打たれてたみたいだ。
私の上には日傘があった。それも丁度二人を覆うくらいの大きさのヤツ。そして今はどう見ても昼間。まぁつまりあれだ、この日陰から出れば即消滅って訳だ。まぁ日の下にでなくとも
これだけの殺気を浴びせてくる横の奴等が私を生かしておくとも思えないんだけどね。
あぁぁぁもうどうでもいいから生きて帰りたい！！
心の中でブツブツと愚痴をこぼしていたら突然
周囲の音が消えた。
皆の視線が一人の男性に集まる。
「ああ、目が覚めたかい？」
凛とした声が場の空気を震わせた
──お館様、と呼ばれたその人が話し始めたとたん 私に向けられていた殺気がスッと消えた。
え？なんなの？お館様って人凄すぎか
「君は──紫苑、で合ってるかな？」
─────いやなんで名前知ってんの
そんな疑問が思わず口から出そうになったけど無理やり押し込んで、とりあえず頷いて見せた。
だって無駄口叩いただけで横の人達が斬りかかってきそうで怖いんだもの。視線がめちゃくちゃ怖い。
「うん、紫苑。
実は君に話があるんだ。私は君に
───
*********
補足
知ってる？ここ、柱合裁判の後だよ！
炭治郎達の会話は既に終わってることになってるよ！
紫苑を膝にのせてたのは冨岡さんだって！
冨岡さんが抱き抱えてるから他の柱には斬りかかられてないよ！
いろいろ矛盾してるけど気にしたら負けだ！何も考えずに読むこと推奨！
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心(プロフ) - とっても面白いです！続き楽しみにしてます！ (2019年8月14日 15時) (
レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
槐(プロフ) - しお。さん» そうですね、蜘蛛山を（主に戦闘シーンを）書ける気がしなかったので順番を変えさせていただきました。わかりづらくてスミマセン (2019年8月13日 3時) (レス) id: 3f852bffb3 (このIDを非表示/違反報告)
しお。(プロフ) - 炭治郎と柱が会う前に煉獄と猗窩座が戦う設定なのですか？ (2019年8月13日 2時) (レス) id: 73602697de (このIDを非表示/違反報告)
槐(プロフ) - 銀狐的なさん» ありゃりゃ……また間違えてましたか。すいません、ご指摘ありがとうございます！一応全部見返したのですが１ヶ所しか見つけられませんでした。そこで合ってますかね？（私の目が節穴でないことを祈る）…………そろそろ続き書きます。 (2019年8月13日 1時) (レス) id: 3f852bffb3 (このIDを非表示/違反報告)
銀狐的な - すごく面白い！あと、「鬼血術」じゃなくて、「血鬼術」だと思います。更新頑張れ！応援してる！ (2019年8月12日 20時) (レス) id: c9fba58961 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤い金魚草 | 作成日時：2019年5月25日 0時
