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その日の訓練は休憩らしい休憩は一切なく煉獄さんの機嫌もあまりよくなかった。
私が柱なんて無理だって言った事をきっと怒っているんだ。
もう一度ちゃんと謝っておこう。
「今日も一日よく頑張った!
疲れただろうからゆっくり休みなさい!」
「................あの」
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『 あ!いたいた! 』
「....?」
声のする方へ視線を向けると屋敷の門から
綺麗な女性がこちらに向かって手を振っていた。
『 杏寿郎さん! 』
「おお!突然どうした!久しぶりじゃないか!」
『 ちょうど近くに用事があったので来ちゃいました♪お元気そうで何よりです♪見ないうちにまた逞しくなりましたね 』
「うむ!」
私の存在なんて忘れてしまったかのように
煉獄さんはその女性と楽しそうに話している。
「ああ、紹介するのが遅れたが___」
その女性は旅館の女将さんで
少し前に任務で遊郭に行った時に世話になったらしい。
『 世話になったと言えば、まぁそうですね....?うふふ 』
「....?」
煉獄さんは慌てたようにその女性の肩を軽く叩いた。
「余計な事は話さないでくれないか...」
『 うふふ。それにしてもとても可愛いらしい継子さんですね♪ 』
その女性は私にニコリと笑いかけてきた。
「........えっ、と....ありがとうございます......」
その後煉獄さんが何か言っていたけどまったく頭に入ってこなかった。
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「私はそろそろ帰りますね」
「む?」
「今日はしのぶさんと一緒に夕食を作るお約束をしていて...」
「.....そうか」
私はその女性と煉獄さんに軽く頭を下げて
その場を立ち去った。
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作者名:もち | 作成日時:2020年11月16日 19時