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煉獄さんが任務から帰還した翌日
「具合は大丈夫ですか？」
「....ああ、すまない。」
高熱を出してしまったと
鎹鴉から知らせを受けて急いで様子を見にきていた。
「...しのぶさんからお薬をいただいてきました。飲めますか？」
「........」
煉獄さんは私の持っている薬を見た途端に布団の中に潜ってしまった。
「....？どうされましたか？」
「.....粉ではなく錠剤はないのか」
「ないです」
何を言い出すかと思えば粉薬を飲みたくないらしい。
「うむ！では自力で治すから大丈夫だ」
「駄目です、飲んで下さい」
私は掛布団を二回ほどトントン叩いた。
「......」
「うーん.....では、数回にわけて飲みますか？
水の量は多くなってしまいますがお薬の味は薄まりますよ」
掛布団をそっと捲ると
とても嫌そうな顔で私を見てきた。
「...........」
本当にこの人はあの煉獄さんなのだろうか。
「飲まないと治りません！頑張って飲んで下さい」
「.....では飲ませてくれ」
私は水の入ったコップに薬を少しだけ入れて煉獄さんに渡した。
「....ゴホッ......A、これなら一気に飲んでしまった方が楽かもしれないな、ゴホッ....」
ゆっくり背中をさすってあげた。
「そうですか...では頑張って飲んで下さいね」
薬を飲んだ煉獄さんはさっきよりもぐったりしてしまった。
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「.......ちゃんと飲めましたね。偉いです」
「偉いだろう！もっと褒めていいぞ」
「立派です！さ、早く横になって下さい」
「うむ！！」
「傷に塗る薬もいただいたので少し目を瞑っていて下さいね」
消毒液で手を拭き煉獄さんの額に手を伸ばす。
「ガーゼを取り替えるので少し痛いですよ」
傷口に薬を塗っていると
煉獄さんがゆっくりと目を開けて私を見てきた。
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作者名：もち
| 作成日時：2020年11月16日 19時
