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『───煉獄だ、今どこにいるんだ？』
「………」
『外にいるのか？』
「………」
先生の声が聞こえる
『おい、乙葉』
「………」
『乙葉！！』
「……っ……」
『どこにいるのかと聞いている』
雨の音で少し聞き取りにくいけど
確かに先生の声が聞こえる
「…….外、います」
『だから、場所は』
「な、なんで先生が、」
『いいから早く場所を言いなさい』
「……校門が」
言い終わる前に一方的に切られ
ツーツーツーと機械音が耳に流れる。
咄嗟にスマホの画面を確認する。
21:08 着信 51秒
次の瞬間、ピコンとメッセージが飛んできた。
──今向かっているからそこで待っていなさい
数秒後お母さんからも着信がきた。
何一つ思考が追いつかなくて
携帯の画面に水滴がぽたぽたと落ちて行くのをただ眺める。
空が少し明るくなった、雨が止んだ
ほっぺたをつねってみる、痛い
「乙葉！！！！」
呆然とする中少し遠くの方から声が飛んできた。
立ち上がって、その方向に
ゆっくり視線を向けると先生がいて
「なんで」
ここにいるんですか、と言おうとした瞬間
強風が吹いて、傘が地面に落ちた。
ふわっと何かに包まれて、先生の匂いがした。
背中に感じる手の温もり。
耳元から聞こえてくるうるさい心音。
それをすべて理解した時
周囲の音がいっせいに消えた。
「どれだけ心配したと思っているんだ」
力のない、どこか切ない声が頭上に響く。
「──……っ…」
「君が無事で良かった。」
先生の声はハッキリ聞こえるのに
自分の意識はどこか遠くにあるみたいに
ふわふわしていて
状況を理解しきれていないまま
私は漠然と先生の心音を聞いていた。
数分？数秒？が経った時
急に恥ずかしさが込み上げてきて
右手で胸板を押し返してみると
「こら」と低い声が耳に響き
あげた右手を瞬時に引っ込めた。
なんで、どうして、なぜが頭の中を駆け巡る。
先生は何故私を探していたのか。
ご飯はこれから行くのか。
なんてことをぼんやり考えていると
「身体がだいぶ熱いな」
「大丈夫か？」
「ひとまずタクシーを呼ぶから、」
緊張と熱で身も心も限界なのか
先生の声がどんどん遠退いていく──……
結局まともに会話もできないまま
私は倒れ込むように意識を失った。
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もち(プロフ) - まゆさん» まゆさん！コメントありがとうございます(´ﾉω；`)ｳｳ 体調まで気遣って頂けて嬉しいです！泣 仕事は忙しいですが身体はバリバリ元気なのでGWは更新頑張ります♪ (2021年4月28日 17時) (
レス) id: 825ae5ee71 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - さくらさん» さくらさん、ありがとうございます〜(TT)！コメント嬉しすぎて仕事の疲れぶっ飛びました！笑 更新頑張りますね♪ (2021年4月28日 17時) (レス) id: 825ae5ee71 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - サミさん» サミさん！コメントまでありがとうございます(；ω；)♪感情移入して貰えて嬉しいです....！続編も切キュン目指して頑張ります。引き続きよろしくお願いします(*´∀`) (2021年4月28日 17時) (レス) id: 825ae5ee71 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - yumekoさん» yumekoさん返信が遅くなって申し訳ございません(´ﾉω；`)！煉獄先生どうするんでしょう(T ^ T)笑 書いてて恋愛ほんと難しいなって頭抱えてます、、笑 やっとGWなので！更新頑張ります！あたたかいコメントありがとうございます！泣 (2021年4月28日 17時) (レス) id: 825ae5ee71 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - 愁さん» 愁さん！返信が遅くなってすみません｡ﾟ(ﾟ´Д`*ﾟ)ﾟ｡ありがとうございます♪愁さんの叫び声ばっちり届きました！笑 近々更新しますので少々お待ちください(*^^*) (2021年4月28日 17時) (レス) id: 825ae5ee71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もち
| 作成日時：2021年3月20日 16時
