6 アゲラタム ページ7
──というわけで──
累「Aに危害を加えたら、刻むから」
累母「る、累?その子は人間なんでしょ?生かしておい
ていいの?」
累「何?母さん、文句があるの?」
累母「なっ!ないわ!ごめんなさい、累!!」
累「他に異論がある奴は?」
。。。
累「いないね。」
累姉「その人間は累の何?」
累「そんなの姉さんには関係ないでしょ」
累姉「……」
累「話は終わり。戻っていいよ」
スタスタ
累「A、もう寝ちゃった?」
『Zzz…Zzz… 』
累「寝てる」
無防備な寝顔。気持ち良さそう。
『……か……さん………い……か…ない…………で……』
!!
そうか、辛いんだね。
君も僕と同じ
本物の絆に恵まれなかったんだ。
でも、僕はAとなら、本物の絆を知ることが出来る気がする。
見つけられるかな。
思い出せるかな。
『…い……くん………だ…い……すき……』
累「っ!えっ?!今なんて…?」
『Zzz…』
累「寝言…」
なんて言ったんだ?…好きって言ったのか…?
誰に?
考えることが多すぎて頭がどうにかなってしまいそうだ。
『うっ、ぐすっ…っ』
いつの間にか泣いてた
この娘は夢の中でさえ、悲しまないといけないのか?
累「よしよし、いい子。何も心配はいらない。僕がい
るよ」
彼女の布団に入って、彼女を抱きしめた。
僕は鬼だから、人間からしたら抱かれ心地が悪いかもしれないけど何もないよりマシだと思い、苦しくないように優しく抱きしめた。
『すー……すー……』
寝息がゆっくりになった。
Aが、僕の胸に顔をすりすりしてる。
こうすると落ち着くのだろうか?
いい夢、みられたかな。
出会ったときに思ったが、この娘は髪が白いんだな。
瞳の色も朱かった。
他の人間とは、少し違う。
──□□□
怖い?
これをこの娘は恐れていたのか?
こんなに綺麗なのに?
周りと少し違うだけで、ここまで追い詰められるのか?
Aは何故、自分が苦しいか教えてくれなかった。
だから、まだ確信は持てないけど、
それが、彼女が苦しい理由かもしれない。
鬼は残酷だと人間は言うが、人間だって残酷だ。
累「君は綺麗だ。胸を張って生きていいんだよ」
Aの髪を撫でながら静かに呟いた。
累姉「人間なんて…」
居ていいわけないじゃない。
しかも、人間のふりをしろですって?
そんなにあの娘に鬼と知られるのが怖いのかしら。
気にくわない。
いなくなればいいのに。
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ゆい(プロフ) - ラムネさん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけているようで作者とっても嬉しいです。最後まで更新頑張りますので、よろしければまたいらしてください! (2020年4月27日 14時) (レス) id: f9500abb8d (このIDを非表示/違反報告)
ラムネ - 目からジュースうううう(´;ω;`)神作品だああああ (2020年4月27日 0時) (レス) id: 5678088658 (このIDを非表示/違反報告)
レイ@吐息厨イケボ(プロフ) - ゆいさん» 頑張ってください! (2020年3月13日 21時) (レス) id: 2343fa900b (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - レイ@吐息厨イケボさん» コメント嬉しいです!こんなに作品を愛してくれてありがとうございます!作者、感激です。更新頑張りますのでよろしければ、また読みに来てください。お待ちしています! (2020年3月13日 20時) (レス) id: f9500abb8d (このIDを非表示/違反報告)
レイ@吐息厨イケボ(プロフ) - もう、この作品大好きです!作者さん才能のかたまりですよ! (2020年3月13日 20時) (レス) id: 2343fa900b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆい | 作成日時:2019年12月31日 22時