5 ビオラ ページ6
──どう思うかな──
僕が鬼だと知ったら、怖がるよね。
もう、会ってくれないよね。
それは……なんか、嫌だな。
秘密にしないと。
累「もう着くよ」
『うん』
累「僕の家族、忙しいから、あんまり会えないかもしれ
ないけど気にしないで」
父さんや兄さんは見た目がああだから、会わせないようにしないと。
『山に住んでると、色々大変じゃない？何か手伝えることがあれば、なんでもするからね！』
なんていい子なんだろう。
累「ありがとう。でも無理はしないで」
『うん』
累「いい子」
なでなで
『あんまり子供扱いしないで///』
累「ごめん、つい。」
『ね、私の町の人が言ってたんだけど、この那田蜘蛛山にお化けが出るって本当？』
お化け…鬼は、お化けに入るのだろうか
累「僕は見たことないかな」
『そっか！実はちょっと怖かったんだ。でも安心した！ありがと！』
累「もし出たとしても、僕がAをまもってあげる」
『私も！累くんをまもる！』
累「ふふっ、ありがとう」
『あ！まもれないと思ってるでしょー！私だって累くん1人くらい楽勝だからね！！』
強がってる。無力で無責任、いかにも人間。
人の命は短いから、だからこそ脆く、儚く美しい。
こんなこと僕が思うなんて。
やはりこの子は面白い。
累「着いたよ」
『ここが累くんの家？』
累「そう」
『大きいね』
累「ボロいけど暮らせない程じゃない」
家族の皆には僕が説明すれば、Aに手は出さないだろう。
『…蜘蛛の巣がある』
累「蜘蛛は嫌い？」
『ううん、大丈夫』
もう少し綺麗にしておけば良かった。
累「僕の家族には、ちゃんと君の説明しておくから。」
『ありがとう！…ふわぁ…眠くなってきちゃった』
もうじき、日が昇り始める。速く家に入らないと。
累「疲れたね、布団を用意しよう。おいで」
トテトテッ
『お布団あったかい』
累「良かった…それいつも僕が使ってるんだけど、嫌
じゃない？急いで準備したから、これしかなく
て。」
『全然嫌じゃないよ。用意してくれてありがとう』
累「どういたしまして。もう寝な、おやすみ」
『あっ、まって！』
累「？」
『どこ行くの？』
累「父さん達の所だよ」
『すぐ戻ってくる？』
累「うん」
『戻って来たら、一緒に…その…寝てくれる？』
累「え？」
『嫌ならいいんだけど、累くんのお布団だし！それに、この部屋広いし、1人で寝るの寂しいから』
累「いいよ、一緒に寝よう」
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ゆい(プロフ) - ラムネさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけているようで作者とっても嬉しいです。最後まで更新頑張りますので、よろしければまたいらしてください！ (2020年4月27日 14時) (
レス) id: f9500abb8d (このIDを非表示/違反報告)
ラムネ - 目からジュースうううう(´;ω;｀)神作品だああああ (2020年4月27日 0時) (レス) id: 5678088658 (このIDを非表示/違反報告)
レイ@吐息厨イケボ(プロフ) - ゆいさん» 頑張ってください！ (2020年3月13日 21時) (レス) id: 2343fa900b (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - レイ@吐息厨イケボさん» コメント嬉しいです！こんなに作品を愛してくれてありがとうございます！作者、感激です。更新頑張りますのでよろしければ、また読みに来てください。お待ちしています！ (2020年3月13日 20時) (レス) id: f9500abb8d (このIDを非表示/違反報告)
レイ@吐息厨イケボ(プロフ) - もう、この作品大好きです！作者さん才能のかたまりですよ！ (2020年3月13日 20時) (レス) id: 2343fa900b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆい | 作成日時：2019年12月31日 22時
