【鬼滅の刃】【累】初恋は実らない？

24 花菱草 ページ27

──もう夜があける──

累「日が昇りそうだ…A、一旦帰ろう」

『怖い人たちは大丈夫なの？』

累「うん、太陽が昇ってる時間は来ないからね」

『そうなんだ！』

累「急いで帰ろう」

『うん！』

にぎっ

Aの手をとって一緒に走った。

トテトテッ

累「疲れてない？どこも怪我してない？」

『大丈夫だよ！累くんも平気？』

累「僕も平気だよ」

『良かったぁ！』

累「…A、追いかけて来てくれて嬉しかったよ。僕愛されてるんだなって思った」

『ほんとに愛してるもん！』

累「…だけど危ないから、あんまりお転婆すぎるのはいけないよ」

『……累くんのこと…愛してるんだもん…』

しょんぼりしてしまった。

言い過ぎたかな。

累「ごめんね、僕はただAが大切だから危ないことには関わってほしくないって思ってるだけなんだよ…？」

『うん…分かってる。累くんが私のこと大事にしてくれてるのは…』

累「だったら…『でも！私だって累くんが危ないときには傍にいたいし、累くんを守りたい！』

累「君に守ってもらうほど僕は弱くない」

『私だって累くんなんか居なくたっていいもん！！』

累「！……今…な ん て 言 っ た の…？」

ビクッ

『！？……る…くん……て……い……』

累「何？」

『累くんなんて！だいっきらい！！！！！』

ダダダッ

累「っ！A！まって！！」

行かないで。

…また失ってしまう。

大切な人を。

なんで僕は幸せになれないのかな…

累「A…」

Aだけは離しちゃいけないはずなのに。

累「A…！」

あ…

そうだ…

大切なものは自分でつなぎ止めておかないと、

…今の僕なら走れるんだから。

この丈夫な体は人殺しをする為じゃなくて、大切な家族を安心させるためのものだ。

Aを探しに行こう。

スタタッ

…ピタッ

この家にはいない。

Aは外に出たんだ…

でも、今は朝だ。

陽の光で僕は死ぬ。

だけどAに会いたい…

謝りたい。

ガラッ

累「っ…！」

ジュ〜…

もう身体が死にはじめた。

急げ…！

ジュッ…

累「っあ”！…はぁ…はぁ…」

急げ…！

累「っA…！A！どこ…っ…はぁっ」

ボッ…！

累「あ”あ”あ”〜！！！」

痛い、痛い、痛い。

…でも、Aに会いたいっ

大好き…なんだ……

『！？…累くん！？！？』

あ…A…？

もう、声が…

累「ぁ…A…ごめ…ん…ね」

『累くん！ねぇ！！』

Aに会えた…良かった…

幸せだなぁ

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