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しのぶさんのお屋敷…蝶屋敷は、数年前とあまり変わらないように見えた。
久しぶりに入ると、なんだかまだ、生きた心地がする。
「師範、おかえりなさい。」
そう迎えた子は私の知らない子だった。
しのぶ「ただいま。カナヲ」
継子なのか、しのぶさんと似た髪飾りをつけていた。
私は、面をつけっぱなしだったことに気が付く。
はず・・・したら見えちゃうか。
私は外そうとした手を下した。
しのぶさんは、一つの空き部屋に私を案内した。
その部屋のふすまを閉じた後、しのぶさんは私に向かっていった。
しのぶ「ちゃんとついてきました?いるなら姿を見せてください。」
私は、狐の面に手をやって外した。
『しのぶさん、さっきの子だれ?』
私の姿が見えるようになったのか、しのぶさんは私のほうをしっかりと見つめて答える。
しのぶ「私の継子の栗花落カナヲです。あの様子を見るとちゃんとAさんのことは見えないみたいですね。」
継子…
私も元継子だった。
といっても、入隊した直後の水柱様のもとで一か月過ごした程度。
しのぶ「この部屋は空き部屋なので自由に使ってください。とりあえずAさんのことは秘密なので私に用があるとき以外は面をつけて行動してください。」
『ありがとうごさいます。』
しのぶ「まだ私も状況が飲み込めてないので…また様子を見に来ますね。」
そう言って、しのぶさんは私の部屋から去っていった。
私は自分の面をつける。
この面は、最終選別の時に渡されて、それからあの上弦の一との対決までずっとつけていたもの。
最期の戦いのときに、最初の一撃を食らって壊れてしまった。
はずだから…
なんで、こんなきれいになっているのか。
私が現実のみんなに見えるようになる鍵のような役割なのか。
まだ、わからない。
私は、畳の上に転がる。
『私の第二の人生、これからだなぁ』
とりあえず、もう一回寝ることにして瞼を閉じた。
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こんわた - Namiさん» Namiさんコメントありがとうございます!続きどんどん上げていくので待っててくださーい!コメントほんとにありがとうございました! (9月9日 11時) (レス) id: b5cebe3fc7 (このIDを非表示/違反報告)
Nami - 幽霊夢主面白いです!お面つけるかどうかで切り替わるんですね!続き気になります! (9月8日 21時) (レス) @page4 id: 7f8b02d024 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こんわた | 作成日時:2023年9月6日 18時