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【番外編】夢主取り合い 三日月vs鶴丸 ページ39

三「おぉ、主ではないか。
一緒に茶でもどうだ?」


何の気なしに縁側を歩いていると、不意に声をかけられた。
声の主である三日月宗近さんは、縁側に腰掛けてお茶を飲んでいた。


『まぁ、今は特に用事もないですし…。
構いませんよ。』

三「はは、そうか。」


こうしてみると、おじいちゃんみたいだなぁ。
あの時の三日月さんと同一人物だとは思えないほどにね。


『綺麗な景色ですねぇ。
鶴丸さんもそう思うでしょう?』


私は振り向かずに、後ろにいる鶴丸さんにそう声をかける。
すると、後ろから鶴丸さんの驚いた声が聞こえた。


鶴「こりゃ驚きだな!いつから気付いてたんだ?」

『貴方が私達の後ろに来た辺りからですかね。』

三「つまりは最初からという事だな。」

鶴「三日月も気づいていたのかい?」

三「いいや、全く。」

鶴「お、驚きだな…」


鶴丸さんは少しつまらなそうな顔をすると、私の隣に座り、ポスッと肩に頭を預けてきた。
これは予想してなかった為、小さく目を見開くと、鶴丸さんは悪戯が成功した子供のような笑みを浮かべた。
隣では三日月さんも驚いた様子で此方を見ている。


鶴「はは、驚いたか?」

三「あなや」

『まぁ、少しは。』

鶴「そいつは良かった!」


私も驚いた事だし、あっさり退くのかと思ったけど、鶴丸さんは私に持たれかかったまま動こうとしなかった。


三「……鶴や。いつまでそうしているつもりだ?」

鶴「そりゃ、俺が満足するまでだな。
何か不満でも?」

三「大ありだな。」


三日月さんは不機嫌そうな顔をしている。
それに対し、鶴丸さんはドヤ顔で三日月さんを見ていた。
すると、三日月さんは一瞬目を細めて持っていた湯のみを置き、私の反対側の肩に頭を置いた。
………正直、凄く重たい。


『二人とも、重たいです。』

鶴「おっ?君がこんな事するなんて、驚きだな!」

三「お互い様だ。」


ここの本丸の人達は話を全く聞かないのかな?
それから、鶴丸さんが腕に抱きつくと三日月さんも腕に抱きつく。
逆に、三日月さんが頬擦りをすると鶴丸さんも負けじと頬擦りをしてくる。


『あははっ、二人して競ってるみたいで面白いですねぇ〜。
でも、そろそろ疲れたので離れてもらっても良いですかね?』


そう言うと二人は案外スッと離れた。
やっと一息つける、と思ったのも束の間。


三「ふむ、ならばこのじじいの膝を貸してやろう。」

鶴「おいおい、それなら俺の膝を貸してやるぜ?」


……新たな争いの気配を察知。
何をそんなに張り合っているのか…。

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紅キ霧雨 - 小山さん» あっ、そうなんですか!?凄い貴重なご意見、ありがとうございます!!!危うくそれが定番だと思うところでした… (2018年7月8日 22時) (レス) id: 68e7808bec (このIDを非表示/違反報告)
小山 - ちょこっとだけ指摘。加州と安定は喧嘩はしてもブス・メンヘラとかお互いを侮辱するような言い合いはしませんよ(^ ^)何でか二次創作ではよく見かけますがね…。 (2018年6月16日 23時) (携帯から) (レス) id: 46e1741f78 (このIDを非表示/違反報告)
紅桜 - 千本桜さん» ありがとうこざいます!!!面白いと言っていただけて嬉しいです! (2018年2月1日 22時) (レス) id: 087b770101 (このIDを非表示/違反報告)
千本桜 - とても面白かったです!これからも更新頑張ってください!!お体ご自愛くださいね(*≧ω≦) (2018年2月1日 15時) (レス) id: e733f5adaf (このIDを非表示/違反報告)
紅桜 - 桜吹雪さん» リク了解です!今から更新して来ますので、少々お待ちください! (2018年1月17日 17時) (レス) id: 087b770101 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅桜 | 作成日時:2017年12月7日 7時

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