深呼吸 96回目 ページ28
「限界までいきますよ」
明日絶対筋肉痛コースだよこれ
――――――
ご飯を食べ終えて少しだけ時間を置くと、先程とは違う人が俺の部屋に入ってきた。白衣を着ている辺り、恐らく医者だろう。
医者は「検査するからこっちの部屋に来て」と柔らかい声色で俺に伝え、ゆっくりとした足取りで部屋を出て行く。俺はその人を追いかけるようにして自分の部屋を出て検査室へと向かった。
「血液検査とか、異常が無いか調べるだけだからね。あとは個性の事についてもう1つくらい検査があるよ」
『…へえ』
簡単に検査の内容を伝えながら、その人はテキパキと俺の腕に注射針を刺して採血していく。久しぶりの注射に思わず身体がこわばった。
「はい終わり、問題なければもうすぐここから出られると思うよ。」
医者がそう告げると同時に俺の後ろにある扉が開き、誰かが入ってきた。振り返って確認するとそこに居たのはいつもの担当者で、検査が終わったのを確認するなり「じゃあ個性の検査しましょうか」と俺の腕を引っ張り連れ出す。
連れてこられた場所は小さい運動場で、何となく個性の検査の内容が見て取れた。
「限界まで心拍数上げてみようか」
『…きつくないですか?』
有無を言わさず、担当者は俺の背中を押してランニングマシーンへと向かわせる。手首に心拍数の計測装置を取り付けられ準備運動だけ軽く済まし、機械の上に乗ると担当者がジョギング程度のスピードに設定した。
次第に上がっていくスピードに追いつく様に走れば、心拍数は嫌でも上がっていった。横のモニターに目をやれば、首輪で制限されるくらいの数値に跳ね上がっている。
しかしいつまで経っても前みたいに記憶が飛ぶくらい暴走する気配はなく、寧ろ意識がはっきりしてくようだった。「OKです」と担当者がボタンを調節して機械のスピードを緩めていく。
「心拍数の暴走、無くなったみたいですね。安心しました」
担当者はホッと胸をなでおろした。
今までだとこんなに運動して心拍数が上がったなら、間違いなく意識が飛んで暴走していただろう。しかし、もうそんな必要は無い。
「大丈夫そうですし、もう学校に戻っても大丈夫そうですね。連絡しておきます」
そう言うと担当者はズボンのポケットからスマホを取り出し、何やら電話をかけ始めた。「はい…ええ、今日来て下さると…はい」と、声を潜めて話している。
「迎えに来て下さるそうですよ、相澤先生」
――――――
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林(プロフ) - レインさん» 半裸待機の方…！他の作品も見て下さって嬉しいです！ (2019年1月13日 14時) (
レス) id: 54c62d0384 (このIDを非表示/違反報告)
林(プロフ) - シロウさん» コメントに気付かず長らく放置してしてしまってすみませんでした！ストーリーが上手く練れず亀ペースですが、温かい目で見ていただければと思います！ (2019年1月13日 14時) (レス) id: 54c62d0384 (このIDを非表示/違反報告)
レイン - ホークスさんの人と同じ人だった驚き。 (2019年1月13日 6時) (レス) id: a956189dd3 (このIDを非表示/違反報告)
シロウ(プロフ) - 続き気になります！更新頑張ってください！ (2018年12月24日 20時) (レス) id: 0081c77fec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林 | 作成日時：2018年11月2日 16時
